その他オフィスビル
気象庁「長周期地震動の予測情報」を活用した エレベーター制御システム 国内初導入
~「持続可能かつ強靭(レジリエント)で安心・安全なまち」へ~
三菱地所株式会社はこのほど、ビルにおけるエレベーターの閉じ込め防止および長周期地震動対策の一環として、気象庁が提供する「長周期地震動の予測情報」を活用したエレベーター制御システムを丸の内ビル他丸の内エリアの複数のビルに今春から順次導入します。なお、気象庁の「長周期地震動の予測情報」を利用したエレベーター制御システムの運用は国内初※1の事例となります。※1当社調べ
長周期地震動は短い周期の波に比べて減衰しにくく、遠くまで伝わります。また、建物には固有の揺れやすい周期があり、特に高層ビルは低い建物に比べると長周期地震動と共振しやすく、共振すると高層ビルは長時間にわたり大きく揺れることが知られています。
気象庁によると、2011年3月に発生した「東北地方太平洋沖地震」では、東京都のほか、震源から約700km離れた大阪市内の高層ビルでも、長周期地震動による破損やエレベーター閉じ込め事故の発生が確認されました。長周期地震動による被害を踏まえ、気象庁は2023年2月1日より「緊急地震速報」に「長周期地震動」を追加して提供しています。
三菱地所のビル※2は震度7クラスの極大地震においても継続して在館可能な性能となっておりますが、エレベーターの閉じ込め事故の未然防止を目的に㈱ミエルカ防災が開発した「ユレーマス」を2017年に導入、測定した地震情報を設置施設間で共有する独自の直下型地震情報伝達ネットワークを構築しております。今般、同システムに気象庁の「長周期地震動の予測情報」を連動させることで、長周期管制運転未導入のエレベーターにおいても、エレベーターの改修工事をせずに、長周期地震動の対策が可能となりました。※2 三菱地所が丸の内エリア(大手町・丸の内・有楽町)で保有する2002年以降の超高層建物
具体的には、気象庁から緊急地震速報として配信される長周期地震動の予測情報をもとに、ユレ―マスにて長周期地震動の影響を大きく受ける建物を判別し、該当の建物へ制御信号を発報、エレベーター制御と連動させることで、長周期地震動が到達する前に、エレベーターを最寄階停止させて閉じ込め事故防止につなげてまいります。
【長周期地震動の予測情報を活用したエレベーター制御システム イメージ】
三菱地所グループは、独自の災害対策要綱を策定し、建物等の耐震化等の各種災害予防策のほか、非常用資機材の配備、食糧備蓄及び災害発生時の非常災害体制の編成など、ハード・ソフトの両面での災害対策を講じています。今後も大規模自然災害における被害や混乱の低減に取り組み、持続可能かつ強靭(レジリエント)で安全・安心なまちを目指してまいります。
以 上
(以下、ご参考)気象庁ホームページより
■長周期地震動について
「長周期地震動」とは、周期の長いゆっくりとした大きな揺れ(地震動)のことを指し、建物固有の揺れやすい周期(固有周期)と地震波の周期が一致すると共振して、建物が大きく揺れます。高層ビルの固有周期は低い建物の周期に比べると長いため、長周期の波と「共振」しやすく、共振すると高層ビルは長時間にわたり大きく揺れ、高層階の方がより大きく揺れる傾向があります。
気象庁では、地震時の人の行動の困難さの程度や、家具や什器の移動・転倒などの被害の程度を基に長周期地震動による揺れの大きさを4つの階級に区分した長周期地震動階級 という指標を新たに導入しました。
【2011年東北地方太平洋沖地震(M9.0)】
2011年3月11日14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(M9.0 最大震度7)では、長周期地震動により、東京都内の高層ビルで大きな揺れを観測しました。低層階に比べて高層階で大きな揺れとなりました。
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