投資マネジメント
英国不動産ファンド運用会社Patron Capital Partnersを買収
欧州におけるオポチュニスティック型商品を拡充、2030年AUM10兆円へ
三菱地所株式会社は、英国・欧州大陸で不動産ファンド運用業務を展開するPatron Capital Partners社(本社:英国ロンドン、創業者:Keith Breslauer氏、以下、Patron社)の持分を取得し、子会社化することを決定いたしました。今後、当局承認の完了を以って買収を完了することを予定しています。Patron社の買収により、今後、欧州における不動産投資マネジメント事業をさらに強化し、同事業のグローバルプラットフォームのさらなる発展を目指します。
Patron社は、1999年設立の不動産ファンド運用会社で、英国及び欧州大陸各国において、不動産及び不動産価値を基盤とする事業会社や不動産デット等を投資対象とするオポチュニスティック型ファンド※1を運用し、既に売却済みのものを含め、これまで17か国、114投資案件・200取引、累計900万㎡の物件への投資実績があります。公的基金や企業年金を含む幅広い層の投資家から資金を集め、これまでに8本のファンドやセパレートアカウント等を組成、累計のエクイティ調達額は53億ユーロ、2024年12月末時点の運用資産残高(AUM)は46億ユーロ(約7,590億円、1ユーロ164.9円換算)※2です。本買収を通じ、同社の既存投資家からの支持を一層強固なものにするとともに、日系投資家を含む投資家層の更なる拡大、及び自己資金投資とのシナジーを追求し、同社及び欧州投資マネジメント事業の更なる成長を目指します。
※1 ファンドの主要な期待リターンの源泉が、市場動向予測に基づいた不動産の売買による、キャピタル・リターンの獲得を目的としたファンド(一般社団法人不動産証券化協会による定義)
※2 Patron Capital公表値
三菱地所グループは、「長期経営計画2030」において、ROE10%の目標達成に向け、ノンアセット事業を成長領域の一つに位置付けており、投資マネジメント事業はその中核を担っています。国内外の機関投資家の様々な不動産投資ニーズにグローバルで応えるべく、同事業のグローバルプラットフォームの整備を進めており、日本(三菱地所投資顧問株式会社、ジャパンリアルエステイトアセットマネジメント株式会社)をはじめ、米国(TA Realty社)、欧州(Europa Capital社)、アジア(MEC Global Partners Asia社)といった、グループの各拠点が連携したグローバルな商品提供の基盤「Mitsubishi Estate Global Partners」を2020年に構築。同長期経営計画で従来掲げていた2020年代中盤におけるAUM目標5兆円を、前倒しとなる2022年度第2四半期に達成し、新たに2030年度末のAUM目標10兆円を掲げています。なお、本買収後のAUMは約6.8兆円となります。
欧州においては、2010年にEuropa Capital社を買収し、バリューアド型クローズドエンドファンドの運用に加え、2020年にはコア型オープンエンドファンドを設立・運用してまいりました。このほど、25年にわたるオポチュニスティック型投資の経験を積むPatron社を買収することにより、さらに幅広い商品の提供が可能になります。
今後も引き続き、各地域で不動産ファンド運用を手掛けるグループ会社の知見・起業家精神を尊重しながら、三菱地所グループの有する機関投資家とのグローバルなネットワーク、当社自己資金投資とのシナジーにより商品の開発や優良な投資機会を提供し、世界各国の機関投資家のグローバルな不動産投資をサポート、不動産投資マネジメント領域におけるグローバルトッププレイヤーを目指してまいります。
■Patron Capital Partners社概要
1999年の設立以来、Patron Capitalは17カ国にわたり、延べ9百万平方メートル以上に及ぶ不動産関連の114件の投資・プログラムにおいて、累計200件を超える取引を実行してきました。
同社はこれまでに複数のファンドおよび共同投資ビークルを通じて、約53億ユーロの資本を調達。主に、不動産、不動産を価値の基盤とする事業会社、ならびに不良債権やクレジット関連ビジネスへの投資を行っています。投資家層は、北米、欧州、アジア、中東に拠点を置く政府系ファンド、有力大学、大手機関投資家、民間財団など、多岐にわたります。
本社:33 Glasshouse Street London W1B 5RT,England
設立:1999年
代表:Keith Breslauer
事業内容:英国、欧州大陸における不動産オポチュニスティック型ファンドの運用
運用資産残高:46億ユーロ(約7,590億円、1ユーロ164.9円換算)
【投資案件例】
■(ご参考)三菱地所グループ投資マネジメント事業のAUM及び営業利益
「長期経営計画2030」において、従来掲げていた2020年代中盤におけるAUM目標5兆円を、前倒しとなる2022年度第2四半期に達成。新たに、2030年度末のAuMを10兆円、営業利益を300億円とする目標を公表。なお、本買収後のAUMは約6.8兆円となります。
以上
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