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   次世代型施設運営モデルを深化・拡大、Society5.0実現へ

-執務室内へのロボットフードデリバリー・ロボットによるIoT設備点検・AI画像解析による施設運営-

三菱地所株式会社は、労働人口の減少・新型コロナウイルス・働き方改革・ダイバーシティ等のさまざまな社会課題・顧客ニーズを解決・充足するべく、AIテクノロジーを活用した、より付加価値の高い次世代型施設運営モデルをさらに深化・拡大します。

【主なトピック】

① オフィス「執務室内」へのロボットフードデリバリーサービス

② 「アナログ規制の見直し」にも寄与する警備ロボットを活用したIoT設備点検

③ AI画像解析を活用した新たな施設運営

当社はこれまで、警備・清掃・運搬ロボットの積極導入や各ロボットがフロア移動をするためのエレベーター改修工事を複数ビルにて順次進めてきました。また、2021年11月以降、大手町・丸の内・有楽町エリア(以下、丸の内エリア)に次世代カメラシステムを導入し、最先端のAI画像解析を活用することで、お困りの方へのサポート、混雑状況の把握、問題事案の早期発見等、新たな付加価値提供を行ってきました。

今回、本格展開する次世代型施設運営モデルは従来に比べ、AI・ロボット・IoT等でより人や企業、モノやサービスがつながり、様々な知識や情報を共有、今までにない新たな価値を生み出す「Society5.0」の未来社会像により近づいた取り組みとなります。

今後も引き続き、AI・ロボット・IoT等を活用し、多様なニーズに対応したモノやサービスを提供することで、就業者・来街者のみならず、ビルスタッフを含めたまちに関わる全ての人やステークホルダーが、より安心・安全・快適な持続可能な魅力あるまちづくりを推進するとともに、「Society5.0」でも目指されている社会課題の解決に向けた取り組みを継続して参ります。

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①オフィス「執務室内」へのロボットフードデリバリーサービス

20232月より大手町パークビル(当社本社)において、2種類の配送ロボットがワーカーのモバイルオーダーに応じ、ビル内のカフェやサラダ店の商品を複数フロアの執務室内100カ所以上に完全無人で配送するサービスを開始しました。これによりオフィスワーカーは、仕事の手を止めることなく自席から商品を注文・決済・受取を完結することができます。なお、三菱地所グループでは、オフィスや住宅、商業、ホテル、空港、物流等の施設において、すでに100台超のロボットが警備・清掃・運搬等で稼働していますが、経済産業省の「革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」にも参画し、エレベーターやセキュリティドア等の建物設備とロボットとの通信連携を進めたことで、本サービスの実現に至りました。ロボットが建物設備と自動連携する次世代の配送サービスとして、オフィスに新たな付加価値を提供します。
【ロボットフードデリバリー動画:https://youtu.be/Mrz_HZDcQ5Y

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②「アナログ規制の見直し」にも寄与する警備ロボットを活用したIoT設備点検

2022年12月に常盤橋タワーの設備(空調機、冷温水ポンプ)にIoTセンサーやカメラを設置し、巡回・立哨警備を行う自律移動型ロボットが警備巡回時にセンサーデータを自動収集して設備を点検するシステムをこのほど構築しました。従前、設備機器は設備技術員が目視や定期巡回等で点検していましたが、これにより設備技術員の人手に頼らない業務が実現します。また、警備ロボットに本来の役割である警備の領域を超えた新たな業務遂行の可能性を見出しました。なお、得られたデータはダイキン工業が開発した「新点検支援システム」(下図参照)のクラウドに集約、機器メンテナンス会社やデータアナリストが遠隔で確認・分析することで、さらなる業務効率化、整備・備品交換費用の低減、設備機器のロングライフ化等、より高度な設備点検を実現します。

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また、本取り組みは、デジタル臨時行政調査会がまとめた「デジタル原則に照らした規制(通称:アナログ規制)の一括見直しプラン」の「建築物の空気環境に係る定期測定・点検について」に関連し、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」(ビル管法)の法令定期点検の見直しに寄与するものです。

AI画像解析を活用した新たな施設運営管理

20231月より丸ビル・新丸ビルにおいて、警備会社(丸ビル:株式会社アール・エス・シー、新丸ビル:ALSOK東京株式会社)、AI画像解析ベンダーと協業し、新たな警備体制を構築しました。従前、警備業務は警備員による立動哨が中心でしたが、多種多様なAI画像解析サービス(丸の内エリアにおいて延べ350台超導入済)を活用し、監視員が「見守り対象者検知」「異常検知」「転倒検知」「喧嘩・暴力検知」「滞留検知」「侵入検知」「混雑検知」等のAI検知状況をリアルタイムに把握、警備員の早期派遣・対応により、効率的かつ高度な警備および深刻な警備員不足といった社会課題の解決を目指します。

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併せて、丸の内エリアの店舗やイベントスペース、丸の内仲通りの混雑状況・歩行者交通量・来街者属性等をAI画像解析で数値化し、それらのデータと売上データ・天候・周辺イベント等を複合的に分析することで、より効果的かつ魅力的な店舗運営や販売促進活動を実現します。また、データ活用することで、それぞれの施設利用者のニーズに合致したサービス提供を行っていきます。

※AI画像解析にあたっては、個人情報保護に係る各種法令及びガイドラインなどを遵守の上、画像データは特定の個人が識別できないデータに加工(アイコン化・数値化など)し、個人のプライバシーに十分配慮して活用いたします

<導入済AI画像解析サービス>
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以上

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