物流
「ロジクロス座間」「ロジクロス相模原」竣工
物流施設開発、計40物件・総事業費6400億円に
三菱地所株式会社は、2012年に物流施設開発事業へ参入、物流施設ブランド「ロジクロス」を展開しておりますが、2021年に実施した本ブランドリニューアル後初の開発物件となるマルチテナント型物流施設「ロジクロス座間」(神奈川県座間市、延床面積約178,500㎡)および「ロジクロス相模原」(神奈川県相模原市中央区、延床面積約170,900㎡)をそれぞれ11月30日、12月1日に竣工いたしました。ともに免震構造を採用した当社最大規模の物流施設開発となります。
なお、両物件の竣工をもって開発実績は累計23物件、開発・計画中の物件を合わせると計40物件(延床面積425万㎡)、総事業費6,400億円となる予定です。
▲ロジクロス座間
▲ロジクロス相模原
三菱地所は今後も、本ブランドの信念「MOVING TOMORROW未来を動かす物流施設へ」を実践すべく、需要が増加する冷凍・冷蔵食品やフロン冷媒規制等に対応する賃貸型冷凍冷蔵物流施設のほか、自動運転トラックなど次世代モビリティの受け入れが可能な基幹物流施設(高速道路IC直結の物流施設)等の開発を通じ、物流企業・荷主企業の拡張・移転ニーズや物流業界が直面する「2024年問題」などの課題解決を図り、持続可能で豊かな社会の実現に向けて新たな価値を提供してまいります。
■「ロジクロス座間」について
【特徴】
①充実した共用アメニティ
「オアシス」をテーマに株式会社フジタのインテリア室が監修、当社グループ会社の株式会社メック・デザイン・インターナショナルが家具選定したラウンジの他、売店、貸会議室、シャワールーム、ランドリールーム他共用部の充実やシェアサイクルステーションの設置等により、施設内で働く方々に快適な環境を提供します。
②顔認証システムの実装
エントランスやテナント専有部(倉庫・事務所)のセキュリティには当社が丸の内エリアで協業するDXYZ株式会社の顔認証プラットフォームサービス「FreeiD」を物流施設で初めて導入しております。テナント企業が無償※1で顔認証システムを利用可能とすることで、物流業界のDX化を加速させます。※1 登録人数上限あり
③多様化する物流倉庫ニーズへの対応
近年需要が高まる危険物倉庫を2棟敷地内に計画、テナントの危険物保管ニーズに対応しています。また、物流ロボットの効率的かつ安全な運用に寄与する施設づくりのため、英国CoGriグループの日本法人であるCoGri Japanと協業し、床コンクリート最新仕様の国際規格TR34 4th Edition FM2クラス※2の認証を取得しています。
※2 英国コンクリート協会が定める床コンクリートの標準仕様書「TR34 4th Edition」における実用的な最高水準
▲1階南側ラウンジ
▲危険物倉庫
【施設概要】
所在地:神奈川県座間市栗原493-5
アクセス:(自動車)東名高速道路「綾瀬スマートIC」より約5.2km東名高速道路「横浜町田」ICより約8.1㎞ 圏央道「県央厚木」ICより約8.3㎞
(電 車)相模鉄道本線「さがみ野」駅より約1.6㎞ 小田急江ノ島線「南林間」駅より約2.7㎞
敷地面積:約80,800㎡(約24,400坪)
延床面積:約178,500㎡(約54,000坪)
構造:地上5階建、ダブルランプ型、柱RC・梁S造、免震構造
用途:マルチテナント型物流施設
建築主:座間デベロップメント特定目的会社※3、ENEOS不動産株式会社
※3 三菱地所株式会社の特定子会社
コンストラクションマネジメント:株式会社三菱地所設計
設計施工:株式会社フジタ
着工:2022年4月1日
竣工:2023年11月30日
■「ロジクロス相模原」について
【特徴】
①充実した共用アメニティ
エントランスや3箇所の大規模ラウンジ等、共用部デザインを株式会社フィールドフォー・デザインオフィスが監修、株式会社メック・デザイン・インターナショナルが家具選定をしております。また、ラウンジの一部天井には、当社グループ会社のMEC Industry株式会社が製造している「MIデッキ」を採用しております。仕上げ材として国産木材を活用した製品を使用し、環境保全に寄与するとともに施設で働く従業員の安らぎの空間を演出します。
②倉庫内空調・無線制御システムLED照明の実装
高まる空調設置ニーズに対応するため、倉庫区画あたり4~6機の空調室内機を実装し、倉庫内就業者の作業環境改善をサポートすることにより、雇用の確保・継続に寄与します。また、倉庫内の照明にはアイリスオーヤマ株式会社の無線制御システムLiCONEXを導入しており、テナント企業は状況や用途に合わせて照明の明るさ・点灯をフレキシブルに抑制し、コスト・環境にも配慮した施設利用が可能になります。
③地震時安全判定システム及びデジタルサイネージの導入
地震発生時に備えて清水建設株式会社が開発した「安震モニタリングシステム」を採用し、被災状況を即座に判定します。また、東西のエントランスにはデジタルサイネージを設置し、平時には館内のエネルギー使用状況や公共交通機関の時刻表を表示する他、被災時には上記システムと連携し、「見える化」することで、在館者の安全確保に向けた行動への支援を行います。
▲1階西側ラウンジ
▲倉庫内空調室内機
【施設概要】
所在地:神奈川県相模原市中央区淵野辺五丁目11番10号
アクセス:(自動車)圏央道「相模原愛川IC」より約6.8 km 東名高速道路「横浜町田IC」より約10.8 km(電 車)JR横浜線「淵野辺」駅より約1.5km 「古淵」駅より約1.5 km
敷地面積:約78,100㎡(約23,600坪)
延床面積:約170,900㎡(約51,700坪)
構造:地上5階建、ダブルランプ型、柱RC・梁S造、免震構造
用途:マルチテナント型物流施設
建築主:淵野辺デベロップメント特定目的会社※4、日本生命保険相互会社
※4 三菱地所株式会社の特定子会社
コンストラクションマネジメント:株式会社三菱地所設計
設計施工:清水建設株式会社
着工:2022年6月1日
竣工:2023年12月1日
■両物件でのサステナビリティ関連の取組みについて
当社ではサステナビリティ関連認証の取得に積極的に取り組んでおり、今回竣工した両物件はともに、CASBEE建築評価認証における最高ランク『S』の取得、屋根上に2,200kW超の太陽光発電設備を設置し施設内で利用することで建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)が定める最高5つ星を取得に加えて、年間の一次エネルギー消費を実質的にゼロとする最高ランク『ZEB』認証取得を達成しました。併せて、敷地内既存樹木の保全や、共用部の什器には当社社内ベンチャー制度から事業化されたエコファニ※5から良質なリユース什器を購入することで環境保全・廃棄物削減にも努めています。
※5 丸の内・池袋の倉庫に良質なリユース家具約5000点の在庫を持つ三菱地所のリユース家具引取・販売サービス
■三菱地所グループの物流施設事業について
グループ会社の株式会社三菱地所設計、株式会社東京流通センター、三菱地所投資顧問株式会社および三菱地所投資顧問が運用する三菱地所物流リート投資法人等と連携して、「用地取得・開発」「運営管理」「保有及びアセットマネジメント」の全てのフェーズに対応、入居企業からのご意見や現場で得た知見を即座に施設開発へ活かすなど、三菱地所グループによる一貫体制を構築しています。
首都圏・関西圏を中心に全国展開を図っており、常温物流施設のほか、賃貸型冷凍冷蔵物流施設や基幹物流施設(高速道路IC直結の物流施設)などの付加価値の高い物流施設計画を推進、新たな価値創造を図るとともに持続可能で豊かな社会の実現を目指しています。なお、施設ブランド「ロジクロス」には、ロジスティクスの「ロジ」と、ヒト・モノ・ビジネスが交差する「クロス」の意味を込めており、「安全性」「快適性」「機能性」「柔軟性」の4つを軸として施設開発を進めています。
以上