住宅
   マンション建設時のCO2排出量削減加速に向け 建物地上部分に環境配慮型コンクリートを採用

~「ザ・パークハウス ひばりが丘」で三菱地所レジデンス初の採用~

三菱地所レジデンス株式会社(以下、三菱地所レジデンス)は、2024年1月より販売開始予定の分譲マンション「ザ・パークハウス ひばりが丘」の建物地上部分に長谷工コーポレーションが開発した環境配慮型コンクリート「H-BAコンクリート」を採用いたします。これにより、約350tのCO2排出量削減効果が見込まれます。三菱地所レジデンスにおいてH-BAコンクリートは初の採用となります。

【環境配慮型コンクリート採用の背景】

気候変動の緩和対策は新たな展開を見せており、これまで進めてきた使う側(オペレーションカーボン)の温室効果ガス(GHG)排出量を削減するのみならず、建物のライフサイクル全体での排出量を減らす取り組みが注目を浴びています。先ごろ開催されたG7気候・エネルギー・環境大臣会合においても「建物のライフサイクル全体の排出量を削減する目標の推進を推奨する」ことが成果文書に盛り込まれるなど、資材や建設・廃棄時のGHG排出量(エンボディードカーボン)を減らしていくことの重要性が増してきております。

三菱地所レジデンスでは、2022年1月に「CO2排出量削減戦略」を打ち出し、CO2排出量を2030年までに2019年比で50%削減することを掲げ、マンション建設時の排出量を把握、マンション建設において排出量の大きいコンクリートに着目し、分譲・賃貸の原則全てのマンションの現場造成杭においては CO2排出量が少ない高炉セメント1を配合したコンクリートに順次切り替え、すでに14件に導入しています。今般、さらに排出量削減を加速させるため、建物の地上部分について環境配慮型(普通コンクリートに比してCO2排出量の少ない)H-BAコンクリートを採用するに至りました。

【環境配慮型コンクリート採用の課題】

分譲マンションの多くは住宅性能表示を採用しており、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に規定する評価方法基準2を満たさなければなりません。H-BAコンクリートは、新材料や新工法など評価方法基準に定められていない方法について必要な、個別に規定する「特別評価方法認定3」を取得したことから、住宅性能表示を行うマンションへの全面的な採用が可能となったものです。

【三菱地所レジデンスの今後の取り組み】

三菱地所レジデンスにおいては、2019年の建設時のCO2排出量より、造成杭への高炉セメントを配合したコンクリート採用でCO2換算2%削減、建物地上部分へのH-BAコンクリートの採用によりCO2換算で2.5%削減、計4.5%の削減が期待できます。今後も環境配慮型コンクリートの採用を徐々に増加させていくことも含め、比重の高い建設時のCO2排出量を削減すべく、様々な取り組みを進めてまいります。

ステップ図.PNG

H-BAコンクリートを建物地上部分に採用した当社第1号物件「ザ・パークハウス ひばりが丘」概要                              

概要.PNG

【注釈】

1 高炉セメント:

普通セメントに製鉄所の溶鉱炉から得られる高炉スラグ(鉄鉱石に含まれるシリカなどの鉄以外の成分や還元材として使われるコークスの灰分が、副原料の石灰石と結合したもので、この高炉スラグは普通セメントが固まる反応により、硬化する性質をもっており、普通セメントに置き換えることが可能になる)を混合したセメント

2 評価方法基準:

住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)に規定する、日本住宅性能表示基準に従って表示すべき住宅の性能に関する評価方法の基準

3 特別評価方法認定:

品確法の評価方法基準に従って評価できない新材料・新工法(構造の安全、劣化の軽減、温熱環境、音環境等)について、国土交通大臣が個別に認定する認定方法

【参考】三菱地所グループの取組みについて

三菱地所株式会社は、「長期経営計画2030」において、社会価値向上戦略として「三菱地所グループのSustainable Development Goals 2030」を策定し、4つの重要テーマ「Environment」「Diversity & Inclusion」「Innovation」「Resilience」についてKPIや個別のアクションプランを定めて取り組んでいます。「Environment」においては、脱炭素社会の実現に向けて新たなCO2等温室効果ガス削減目標を制定し、SBTiが発表したネットゼロ新基準に基づき、2050年ネットゼロ宣言をいたしました(2022年6月「SBTi」よりSBTネットゼロ認定取得)。

今後も、重要テーマに関する取り組みを着実に実践することで、長期経営計画に掲げる「社会価値の向上」、ならびに持続可能な社会の実現を目指したサステナブルなまちづくりを推進してまいります。

・三菱地所グループのサステナビリティサイト
https://mec.disclosure.site/j/sustainability/

・CO2等温室効果ガス排出削減目標について 日本初 SBTネットゼロ認定を取得

https://www.mec.co.jp/news/archives/mec220726_SBT.pdf

【参考】三菱地所レジデンス「CO2排出量削減戦略」について

https://www.mec-r.com/news/2022/2022_0112_02.pdf

三菱地所レジデンスでは、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを加速させるため、CO2排出量を2030年までに2019年比50%削減を目指し、様々な取り組みを推進しております。

                                                                    以 上

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