住宅
   ~「地域で助け合う」をテーマにタワーマンションならではの要素も取り入れた訓練~ 晴海エリア「ザ・パークハウス 晴海タワーズ」 2物件合同1,744世帯を対象とした防災訓練を実施

三菱地所レジデンス株式会社(以下、三菱地所レジデンス)と三菱地所コミュニティ株式会社(以下、三菱地所コミュニティ)は、2023年2月12日(日)に、東京都中央区晴海エリアにおいて「ザ・パークハウス 晴海タワーズ クロノレジデンス」(総戸数883戸)、「ザ・パークハウス 晴海タワーズ ティアロレジデンス」(総戸数861戸)の管理組合・自治会と協働し、2物件合同で防災訓練を実施しました。

今回初めてとなる合同訓練では「災害時に地域で助け合う」ことを目指し、対面の訓練とオンラインを活用した2種類の訓練を行いました。対面の訓練では安否確認や消防訓練のほか、炊き出し訓練を実施。湯煎可能なポリ袋を活用して、アレルギー対応等一人一人のニーズに対応した食事を作りました。オンライン訓練では「タワーマンションならでは」の要素を取り入れ、長引く被災生活の中で停電でエレベーターが使えないことを想定し、実際に高層階まで水を運ぶ訓練を交えながら、「情報」「食糧」「運営」をテーマに、被災生活を「助け合い」で乗り越えた事例を紹介、具体的な行動を考える双方向型の防災訓練としました。防災訓練を通じて「地域で助け合う」マインドを高め、「普段からのコミュニケーション」の大切さを考えることで、「新たな備え」に繋げてまいります。

■今回の訓練の特徴

【対面訓練】炊き出し訓練ではアレルギー対応等一人一人のニーズに対応した食事を作り、人と人との繋がりが災害時の共助に繋がる

【オンライン訓練】タワーマンションならではの困りごとの1つとして停電を想定し、高層階まで水を運ぶ訓練やトイレについて考え、自宅の備えに繋げる

表紙.PNG

本マンションは東日本大震災を踏まえて、2011年8月に災害対策基準を強化したモデルプロジェクトです。これまで2棟がそれぞれ独自で訓練を継続して行ってきました。東日本大震災や2019年の台風19号で、マンションの「外」の繋がりにも助けられた被災地の事例もあり、隣同士に並ぶタワーマンションがお互いのノウハウを共有しながら防災訓練を実施することになりました。今後も周辺マンションに呼びかけ、「まちで助け合う」エリア防災を広げていくことを目指しています。

三菱地所グループは、サステナブルな社会の実現に向けて「三菱地所グループのSustainable Development Goals 2030」を掲げており、「安全安心に配慮し災害に対応する強靭でしなやかなまちづくり」を進めています。三菱地所グループは、今後、防災への取り組みをより一層連携・協力して実施し、災害に強いまちづくりを推進してまいります。

SDGs.png

■防災訓練内容           

日  時:2023年2月12日(日)9:00~13:00

主催:「ザ・パークハウス 晴海タワーズ クロノレジデンス」管理組合・自治会

「ザ・パークハウス 晴海タワーズ ティアロレジデンス」管理組合・自治会

協力:三菱地所グループ防災倶楽部・東京消防庁臨港消防署

内  容:9:00~ 各マンション安否確認・集計訓練

10:00~ 消防訓練(VR防災体験車・水消火器・煙ハウス)

    炊き出し訓練

11:00~ オンライン防災訓練「どうするタワマン」

12:00~ お餅つき

訓練プログラムの詳細】

各マンション安否確認・集計訓練

安否確認シートを住戸の扉に貼り出し、あらかじめ定めた居住者の担当者が巡回して、安否確認情報を収集します。災害時に停電してしまうとエレベーターが使えず、タワーマンションは上下移動が特に困難となります。そこで、「各階対策チーム」を設けブロック毎に水平移動で効率的に活動するため、各フロアーの住戸を確認し本部に報告する一連の流れを訓練しました。そして、最後に2物件で安否確認を共有し、情報連携を行いました。

安否確認.PNG

消防訓練(VR防災体験車・水消火器・煙ハウス)

 水消火器による初期消火訓練と煙ハウスでは火災時に煙が発生してしまった場合の避難方法などを体験しました。また、「VR防災体験車」では、360°の立体映像と揺れ・風圧・熱などの演出による、地震・火災・風水害の疑似体験を行いました。

消防訓練.PNG

炊き出し訓練

 「食材を出し合ってご近所同士でバーベキューをした」という東日本大震災の被災地の声を基に、湯煎可能なポリ袋を活用した炊き出しを行い、食事を作りました。災害時に貴重となる「水」を繰り返し使用することができ、ポリ袋で1人分を作るためアレルギー対応等にもなる炊き出しのノウハウを学びながら新たな備えに繋げました。また、マンションの防災倉庫に備えている防災釜をお披露目し、豚汁の炊き出しも行いました。

炊き出し訓練.PNG

オンライン防災訓練

 タワーマンションならではの困りごとの1つでもある「停電の際エレベーターが使えないことを想定」し、10ℓのウォータータンクに水を入れ実際に高層階まで運ぶ訓練や、ザ・パークハウス 晴海タワーズの各マンションと、公的避難所となる小学校の3箇所から無線機を使って情報を共有することを想定し、その中継を交えながらオンライン訓練を実施しました。また、2物件合同で開催することから、「情報」「食糧」「運営」をテーマに、被災生活を「助け合い」で乗り越えた事例を紹介し、チャットやアンケート機能を活用しながら参加者と具体的な行動を考えました。

オンライン防災訓練.PNG

住民同士が顔を合わせる機会を普段から多く持つことでマンション内・外の繋がりが生まれ、災害時の「助け合い」に繋がるように防災訓練の最後には「餅つき」を実施しました。

餅つき.PNG

■ザ・パークハウス 晴海タワーズの理事のコメント 

・災害時はお互いのマンションで連携しながら助け合っていきたい。
・訓練等を通じて「顔見知り」を増やすことも1つの方法ですが、まずは挨拶からはじめる等、住民同士が自然に助け合えるような関係性を築いていきたい。
・「顔見知り」を作ることが大切だと思っており、有事の際に声掛けをしながら助け合っていきたい。
・関係性がないと災害時に中々声を掛けることができないが、今回の訓練の準備を通じて関係性を築けることができたので大きな災害が起きても互いに助け合えるようになりたい。
・今後は更に周辺マンションや避難所となる小学校にも声を掛けて「晴海エリア」全体に広げていきたい。

ティアロ理事長.PNG

全体写真.PNG

■参加者のコメント                                                           

・階段で物資を運ぶのを実際に映像で見ると大変さがイメージできた。あらためて備えの大切さに気がつきました。
・簡易トイレの数、思ったより多く必要でした。確認して買い足したいと思います。
・水もかなり多めに備蓄しているつもりでしたが、階段は絶対無理なのでもう少し増やそうと思いました。
・湯煎可能なポリ袋さっそく探してみます。
・トイレの凝固剤を持っているけど数が足りなさそうで再度確認します。
・27階まで階段を上ったことがあります。トレーニングの一環としての上り下りでしたが「荷物を持って上る」となると、とても大変なので、もっと備えが必要だと思いました。
・カセットコンロを持っている方が多かったので驚きました。日常に加えて、炊き出しにも使えるということで、我が家も備えたいと思います。
・少しずつ揃えていたものの、まだまだ備蓄が不十分と感じました。

【参考】「ザ・パークハウス 晴海タワーズ クロノレジデンス・ティアロレジデンス」について    

「ザ・パークハウス 晴海タワーズ」は、晴海二丁目区画整理事業地内(開発面積 約3.0ha)、2棟・総戸数 約1,800戸で展開する大規模マンション。その1棟目が「ザ・パークハウス 晴海タワーズ クロノレジデンス」で、2011年10月に三菱地所レジデンスが強化した災害対策基準の適用第1号物件。災害対策基準の強化は、より細やかな災害対策基準に基づく建物計画と「災害対策カルテ」による災害対応の「見える化」でハード・ソフト両面を強化したもの。「ザ・パークハウス 晴海タワーズ ティアロレジデンス」は晴海タワーズの2棟目になります。

 また、両物件ともに、三菱地所設計の設計によるコアウォール+免震システムを採用。さらに長期優良住宅認定を取得しています。建物2階には地域防災倉庫を設け、大人数の炊き出しが可能なキッチンシステム、マンホール対応式トイレなどの災害対策用品等を準備するほか、居住者用の防火備蓄倉庫を各フロア(3階~48階)に設置し、3日分の非常用飲料水、食料などを配備しています。

014_外観_晴海運河対岸より(晴海タワーズ).jpg

▲「ザ・パークハウス 晴海タワーズ」外観

【参考】1923年の関東大震災から100年続く三菱地所グループの防災の取り組み                             

三菱地所グループでは、1923年の関東大震災以来約100年「防災」に取組んでまいりました。三菱地所レジデンスは、三菱地所グループが永年培ったノウハウを取り入れ、マンションのハード面に加え、防災マニュアルや防災訓練を積極的に実施・サポートしています。防災意識の向上や訓練の進化・深化を目的に三菱地所レジデンス社員有志によるボランティア組織「三菱地所グループの防災倶楽部」を2014年10月に立ち上げ、現在は三菱地所レジデンスと三菱地所コミュニティ約140名の社員で取り組んでいます。防災倶楽部はマンション管理組合に対し新たな訓練メニューなどを提案しており、これまでに三菱地所コミュニティが管理するマンション114物件・35,244世帯を対象とした防災訓練をサポートしています。今後も災害に対し、迅速に対応できる体制構築を広く浸透させていくべく、防災力強化のための活動を行ってまいります。

防災倶楽部.PNG

【参考】「そなえるカルタ」「そなえるドリル」について                     東日本大震災・熊本地震等の生の声を届けるために、実際に困ったことを「トイレ」・「食糧」・「情

報」といった切り口で伝える防災ツール「そなえるカルタ」

子どもと大人が家族を想定して考える防災ツール「そなえるドリル」

自分や家族のことを実際に書き、大人と相談して答えを出す要素を取り入れ具体的な行動につなげます。

この「そなえるカルタ」と「そなえるドリル」は、ザ・パークハウスの防災プログラムホームページ上で"ドナタデモ"ダウンロードが可能です。

ザ・パークハウスの防災プログラムホームページ  http://www.mecsumai.com/bousai/

そなえるカルタ.PNG

clipmailtwitterfacebook

画像ダウンロード

一括ダウンロード