取締役会長メッセージ

三菱地所株式会社 取締役会⻑ 吉田 淳一
       

 取締役会での活発な議論をリードすることで、株主・投資家の皆様の期待に応えてまいります。

三菱地所グループは、「住み・働き・憩う方々に満足いただける、地球環境にも配慮した魅力あふれるまちづくりを通じて、真に価値ある社会の実現に貢献します」という基本使命の実現に向け、コーポレートガバナンス体制の整備・推進を経営の最重要課題の一つとして位置付けるとともに、「社会価値向上戦略」と「株主価値向上戦略」を両輪に据えた「長期経営計画 2030」に取り組んでおります。

2020年4月にスタートした本計画も後半戦に入りました。2024年には計画策定時以降の様々な環境変化や各事業の進捗を勘案し、一部アップデートを行っておりますが、目まぐるしく変化する、諸外国の政策動向及び地政学的な動向による経済情勢、物価動向並びに国内での金融政策及び海外での金利・為替等金融動向等を引き続き注視し、2030年の目標達成に向けて、ポートフォリオの分散や適切な事業推進により、その影響を最適化した上で、各事業の成長に必要な投資を継続する方針です。また、「三菱地所と次にいこう。」をスローガンに、多様なビジネスニーズに合わせたワークプレイスの拡充や、国内の消費行動の変化及びインバウンド需要を捉えた商業施設・ホテルの運営等、新たな価値の創出を強化し、社会情勢の変動により顕在化した課題に対して取り組みを進めます。

指名委員会等設置会社である当社における取締役会の役割は、長期経営計画等の経営方針を決定するとともに、経営全般の監督を担うことにあります。株主をはじめとするステークホルダーへの説明責任を果たすべく、企業価値向上に資する経営の透明性及び客観性の確保並びにガバナンスの実効性向上に努めており、これまでに、業績連動型役員報酬の導入、買収防衛策の非更新、取締役会の第三者評価の導入に加え、取締役会及び委員会構成においては、各委員会の全委員長の独立社外取締役への変更、ダイバーシティの拡充、取締役会規模の見直し、社外取締役比率の向上など、継続的な取り組みを実施してきました。

2025年度は、スキル・マトリックスへの採用理由及び政策保有株式の定量削減目標を開示しました。また、長期経営計画の目標達成に向け、両輪の経営の意識を更に高めることを目的に、2026年4月より、業績評価指標として定量的なESG指標を導入するなどの役員報酬制度改定を行ったほか、2026年6月より女性取締役を2名から3名に増員し、取締役会のダイバーシティ拡充を進めております。

加えて、株主の皆様との価値共有を図るべく、2024年度に実施した約500億円の自己株式の取得に続き、2025年度には約1,300億円の自己株式取得を完了しました。なお、2026年5月には約500億円の自己株式の取得(取得期間:2026年5月~同年11月)を決議しています。

取締役会では、昨今の不確実性が高まる経営環境において、当社グループに求められる価値も変わっていくという認識から、これらの継続的な取り組みを通じて更なる企業価値向上に努めるとともに、「社会価値向上戦略」「株主価値向上戦略」の推進において、ステークホルダーの皆様に支持され、当社グループらしく成長を続けるためには何が必要か、議論を積み重ねています。

取締役会の議長として、執行経験を活かしながら、多様な知見・経験を有するメンバーで構成される取締役会での活発な議論を促し、リードすることで、長期的な目線での経営監督体制を構築していきます。私たち取締役会は、当社グループの基本使命のもと、これからの社会や環境の変化を見据えた経営の推進に全力で取り組み、株主・投資家の皆様の期待に応えてまいります。

2026年8月

三菱地所株式会社 取締役会⻑

吉田 淳一