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新大手町ビルは昭和34年の竣工以来(その後46年に一部増築)、設備機器をはじめ部分的には順次リニューアルを実施してまいりました。今回の全館リニューアルは、高機能化するITニーズへの対応を進め、時代の変化に対応した快適なオフィス空間を提供すべく、ビルのグレード・機能更新のスピードアップを図るために実施しました。 |
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全館リニューアルは主に以下の3つの改修計画により構成されます。 |
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1. |
外装改修工事 |
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新大手町ビルは、2004年に旧国鉄本社ビル跡地再開発計画が完成すると、東京駅と大手町地区をつなぐルートの中心に位置し、大手町側の玄関としての役割を担うことから、既存ビル外壁をアルミパネルと熱線反射ガラスで覆い、現代的な外装デザインにしました。特に、1階については、窓スクリーンを出窓風に更新し、ショーウィンドー化することで、シャッターを閉めた後でも街の賑わいに貢献するよう配慮しました。
施工については、既存の外壁に対してユニット化した外壁を外部より覆い被せた上で内部から既存サッシュを取り外す方法でテナントの移転を行うことなく、週末を中心とした就業時間外に実施しました。 |
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2. |
共用部改修工事 |
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1階エントランスホール・各階エレベータホール・共用廊下・トイレの改修等を行いました。1階エントランスホールについては、天井を全面刷新し、明るい現代的なデザインに生まれ変わりました。また、1階中庭は、旧丸ビルにて基礎杭として使用されていた松杭材を再利用して製作したベンチを設置し、出入り自由なリフレッシュエリアにしました。 |
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3. |
テナント室内改修工事 |
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各事務室をOAフロア化するほか、電源及び空調能力を増強しテナントからのニーズが高まりつつあるIT対応を進めました。
空調方式については、24時間対応とし各フロアに15台のターミナル空調機を設置することで300m2~400m2ごとのゾーン式個別空調を可能にしました。空調設備の向上を図るため窓廻りにファンコイルユニットを新設しましたが、その為のファンコイル用竪配管は、事務室内に影響を与えないよう建物外部の柱の脇を通しました。
OA用電気容量については15VA/m2を40VA/m2に増強しましたが、更なる増強も対応可能です。
また、天井には消費電力が少ない高効率なHf蛍光灯を採用し、ルーバー取り付けが可能な埋め込み式照明器具を設置しました。加えて自動調光器を組み合わせることで、外光に左右されず机上照度を任意に且つ一定に設定することが可能となりました。照度は基本仕様として600ルックスに設定しましたが、最高1,000ルックスまで任意に照度の自動調光が可能です。 |
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尚、本工事にかかる総事業費は約110億円です。 |
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IT対応につきましては、将来の通信事情に対応すべく、新たにMDF室を増設し、さらシャフトを新設し光ファイバーの引き込みも進めており、現在NTTドコモ・TT-NET(東京通信ネットワーク)・KVH・日本テレコムの4社の光ファイバーがビル内に引き込まれているほか、丸の内ダイレクトアクセス(株)による光ファイバー敷設工事も完了しております。 |
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弊社では、丸ビル建て替え計画をはじめ、日本工業倶楽部会館・永楽ビル共同建て替え計画、旧国鉄本社ビル跡地開発計画等の既存ビル建て替えと、リニューアル・グレードアップ工事を組み合わせ、丸の内再開発をスピードアップしていく予定です。 |