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SUSTAINABILITY MESSAGE

サステナビリティ担当役員・
社外取締役メッセージ

サステナビリティ
担当役員のメッセージ

三菱地所株式会社 執行役専務有森 鉄治

三菱地所グループが2050年に目指すべき姿を設定

三菱地所グループは、「住み・働き・憩う方々に満足いただける、地球環境にも配慮した魅力あふれるまちづくりを通じて、真に価値ある社会の実現に貢献します」を基本使命に掲げています。130年にわたるまちづくりの歴史の中で、長期的な視点で社会課題の解決に取り組み、社会にとっての価値を創造し続けることで企業価値を高め、存続してきました。

近年、地球環境や社会の持続可能性に対する危機感が高まり、2015年に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)のように、企業にはサステナブルなビジネスモデルへの変革が求められています。

当社グループでは、より一層サステナビリティと経営を統合しグループ全体で推進するため、2018年度に全社横断でワーキングを実施し、SDGsの観点で当社グループが注力すべきテーマを、7つのマテリアリティ(サステナビリティ経営上の重要課題)として新たに特定しました。

さらに、2020年1月に発表した「長期経営計画2030」とあわせて、当社グループが2050年に目指すべき姿として『三菱地所グループのSustainability Vision 2050~ Be the Ecosystem Engineers』を掲げ、そこからバックキャストし、7つのマテリアリティを具現化するための行動計画『三菱地所グループのSustainable Development Goals 2030』(以下、『2030目標』とする)を策定しました。サステナブルな社会の実現に向けて、「Environment」「Diversity & Inclusion」「Innovation」「Resilience」の4つの重要テーマについて、より幅広いステークホルダーに、より深い価値を提供してまいります。

事業にかかわる全ての人々に適切に対応するまちづくり

グループ全体のサステナビリティ推進のための施策は、サステナビリティ統括責任者である私のもと、サステナビリティ推進部が企画・立案し、三菱地所の執行役社長を委員長とし、各事業グループ、コーポレートスタッフ担当役員、主要グループ会社の社長などで構成される「サステナビリティ委員会」で、審議・報告を経て策定しています。

『2030目標』達成に向けた具体的な取り組み内容や目標設定については、継続的なスパイラルアップを目指し、サステナビリティ委員会において、PDCAサイクルでマネジメントしてまいります。あわせて、第三者機関による定期的な進捗管理についても検討を進めています。

私たちの本業である「まちづくり」は、単にビルや住宅を建てるだけではありません。その「まち」や「エリア」がもつ歴史や、文化、伝統、人びとの想いなどを受け止めながら、街をつくり育てるという発想が重要になります。また、様々な方々が、安心・安全に住み、働き、憩うことができるよう、防災やバリアフリーへの最大限の取り組みも重要です。そのために、事業に関係するお客さまや地域コミュニティの方々との対話も含め、事業活動により起こる可能性のある人権・環境などへの影響を理解しつつ、取引先も含めて、事業に関わる全ての人々に対して適切に対応することが、当社グループが目指すまちづくりです。

ステークホルダーのみなさまと取り組むことが重要

2050年の未来に向けても、当社グループは「Ecosystem Engineers」として、立場の異なるあらゆる主体(個人・企業他)が、経済・環境・社会の全ての面で、持続的に共生関係を構築できる場と仕組み(=エコシステム)を提供する企業(=エンジニアズ)であることを目指します。

グループ全体で持続可能な社会の実現に取り組むためには、グループ全体で共通の価値観・行動基準を共有し一丸となることが必要です。そのベースとなる「行動指針」について、企業の社会的責任の高度化・国際化に伴い、2018年4月に改訂しました。また、「国連グローバルコンパクト」に署名し、国際的なイニシアチブに沿った取り組みを推進しています。当社グループ事業の取引先様にも、サプライチェーン全体で取り組むことが不可欠であることをご理解いただき、「三菱地所グループCSR調達ガイドライン」を共有して推進してまいります。

『2030目標』で掲げる気候変動への取り組みについては、世界的にも重要な課題と捉えています。低炭素社会への寄与としては、当社グループのCO2中長期排出削減目標を2019年3月に策定、同年4月にScience Based Targetイニシアチブより、パリ協定の2℃未満に抑えるという温度目標を達成するための科学的根拠と整合した水準として認定されました。今後は策定した目標の達成に向けて、積極的に新たな技術を採用し、環境性能の高い不動産の開発を進めるとともに、より一層、再生可能エネルギーの導入に取り組みます。

さらに、金融安定理事会(FSB)により設立された気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に基づく情報開示に向けた準備を進めています。

多様な社会課題の解決に向けて、当社グループの取り組みをより一層加速させていくためにも、ステークホルダーの皆さまにご理解いただき、一体となって取り組んでいくことが重要だと考えています。今後も皆さまとの対話と協働を通じて、社会のニーズや当社グループへの要請と期待に本業を通じて応えてまいります。また、これにより自社の経営基盤を一層固めつつ『2030目標』で掲げるテーマ達成に向けて着実に取り組むことで、全てのステークホルダーへの価値提供の最大化とさらなる企業価値の向上を目指してまいります。

社外取締役メッセージ

社外取締役江上 節子

人々の目線に立ったSDGs推進のコミュニケーション

気候変動は、対岸の問題ではなく、昨今の台風、豪雨、異常気象により、国民的にその脅威、リスクを体感し、三菱地所グループはCO2中長期排出削減目標を策定し骨格を整えました。SDGsの課題はみな切実であり、今後の長期の経営を展望すると、企業は何のために存在するのかという問いに直面しています。

一方、企業価値の向上を求める道は、社会的価値を創造する道程と一対ともいえます。三菱地所グループには、貴重な可能性の塊が存在しています。たとえば、サンシャイン水族館は、生物多様性、水資源の在り方、海洋資源の社会教育等の点で大変意義深く、年間173万人もの方が来場しています。単なるレクリエーション、エンターテイメント機能を超え、命の学び、種の保存、沖縄県恩納村とのサンゴ礁先端研究の連携等、研究開発、文化教育、そして、大人たちの感動するサードプレイス・居場所でもあり、当社グループの社会的価値創造事業の表象・シンボルとも考えられます。