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環境

生物多様性保全

生物多様性に関する
考え方と実施体制

三菱地所グループでは、事業活動を通じて自然と調和した魅力あふれる自然調和型社会を形成することを重要なテーマと認識しており、グループ各社が事業活動の中で生物多様性への配慮を行っているほか、NPOなどと協働した取り組みを推進しています。また、ABINC認証について、一定規模のまとまった緑地の確保が可能な物件における認証取得を推奨しています。

なお、当社グループ全体にかかわる生物多様性に関する取り組みは、三菱地所(株)サステナビリティ推進部が事務局となって対応にあたっています。

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皇居外苑濠における水辺環境改善・
生態系保全プロジェクト

三菱地所グループは、皇居外苑濠前に約3,000m2の環境共生型緑地広場「ホトリア広場」を整備するなど、東京・丸の内エリアの環境改善と生態系保全を進めています。

皇居外苑濠の水辺環境は、近年、水質悪化により元来の水草類が自然発生できない状態が続いていました。そこで、2017年10月に環境省と「皇居外苑の自然資源活用に関する協定」を締結し、2018年5月には、民間事業者として初めて、皇居外苑濠における水辺環境の改善と皇居外苑濠由来の希少な水草(絶滅危惧種)の保全を目指した「濠プロジェクト」を立ち上げました。本プロジェクトは、環境省、公益財団法人日本自然保護協会、東邦大学理学部保全生態学研究室(西廣 淳准教授)、千葉県立中央博物館などのNGOや専門機関と連携した取り組みです。

濠内から採取した動植物は、三菱地所(株)が所有する建物の屋上に設けられたコンテナビオトープに移植します。これらの生物を、同社が近辺で開発するオフィスビルの敷地内にある緑地や人工池などに導入し、皇居の水辺環境の代替地とします。希少な種と水辺環境の保全・復元を図ることはもちろん、濠を中心としてつながる生物多様性のネットワークを構築することで、環境保全に寄与します。

濠プロジェクト ロゴ・イメージ濠プロジェクト ロゴ・イメージ

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皇居外苑濠水の浄化施設を備えた
「大手門タワー・JXビル」

大手門タワー・JXビル

近年、皇居外苑濠では、水不足などを原因とした慢性的な水質悪化が進行しています。2015年11月に竣工した「大手門タワー・JXビル」は、民間初の取り組みとして皇居外苑濠の水質改善に寄与する高速浄化施設を導入しており、年間約500,000m3の水を浄化することが可能です。また、濠の水位低下によって水がよどむのを避けるため、濠に最大で25mプール6杯分の水を供給する巨大な貯留槽も備えています。竣工以降、高速浄化施設の稼働によって濠の水質は徐々に改善しつつあります。

皇居外苑濠水の浄化施設1

皇居外苑濠水の浄化施設2

皇居外苑濠水の浄化施設3

浄化・貯留施設イメージ(断面)

浄化・貯留施設イメージ(断面)

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三菱地所レジデンス(株)の
生物多様性保全への取り組み

「BIO NET INITIATIVE(ビオ ネット イニシアチブ)」について

三菱地所レジデンス(株)は、2015年2月に生物多様性保全の取り組み「BIO NET INITIATIVE(ビオ ネット イニシアチブ)」を開始しました。

本取り組みは、物件規模・敷地面積の大小にかかわらず全ての「ザ・パークハウス」(三菱地所レジデンスの最も一般的な分譲マンションブランド名)において、生物多様性保全に配慮した植栽計画を行う取り組みです。“点”であるマンション単体から、周辺の緑地や街の緑をつなぎ、植物や生物の中継地としての役割を果たす緑化空間を創出することで、“面”としてのエコロジカルネットワークの形成につなげることを目指しています。実施にあたっては、生物多様性保全のための対応ガイドラインを作成し、大きく5つのアクションからなる行動指針に基づいて取り組んでいます。

2019年3月時点において、BIO NET INITIATIVEを導入した物件は全国で150プロジェクトを超えました。

BIO NET INITIATIVE 150 PROJECTS

The Parkhouse

5つのアクションと具体例

アクション 具体例
① 守ること ・行政の定める特定外来生物や侵略的外来種などの侵略植物を採用しない。
② 育てること ・計画地周辺における地域性植物を確認し、地域にあった植生を育む。
・日本の在来種を植栽の50%以上で採用する。
③ つなぐこと ・地域の美しい並木の樹木や、その地域の在来種を多く採り入れることで、地域に飛来する鳥や蝶などの休息中継地の確保に貢献する。
④ 活かすこと ・大きな枝打ち、強い剪定をできるだけ減らし、樹木の持つ自然な形を活かす。
・薬剤散布の機会をできるだけ減らすことで、ミミズやオケラなどへの影響を少なくするとともに、土壌の生命力を活かすことで植物の成長を促す。
⑤ 減らすこと ・低灌木・地被植物等を密植させたり、ウッドチップ等を土の表面に施し、土の露出を少なくすることで、雑草の発生を抑制し、除草管理コストを減らす。
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「ザ・パークハウス 西新宿タワー60」において、敷地内や周辺への生きものの飛来状況を調査しました。

「ザ・パークハウス 西新宿タワー60」における敷地内や周辺への生きものの飛来状況 図

調査実施時期/2017年8月・9月

掲載写真の一部(「image」と記載のもの)は参考写真です。今回の調査時に撮影されたものではありません。

「いきもの共生事業所認証
(ABINC認証)[集合住宅版]」の取得

三菱地所レジデンスは、2017年度に引き続き、一般社団法人いきもの共生事業推進協議会(ABINC)による2018年度「いきもの共生事業所認証(ABINC認証)[集合住宅版]」を、「ザ・ガーデンズ 大田多摩川」において取得しました。制度の開始以来5年連続、累計18物件での認証取得となります。

ABINC認証[集合住宅版]は、企業における生物多様性に配慮した緑地づくりや緑地の管理・利用などの取り組みを、「①生物多様性に貢献する環境づくり ②生物多様性に配慮した維持管理 ③コミュニケーション活動 ④その他の取り組み」の4つの観点から評価・認証するものです。具体的には、以下の18項目が評価基準として設けられています。

ABINC 認証[集合住宅版]の18項目

  • 生物多様性に貢献する面積の大きさ

  • 立体的な緑の量

  • まとまりのある緑地づくり

  • 植生を支える土壌の厚み

  • 周辺環境との調和

  • 地域に根ざした植生の創出

  • 生物多様性保全に貢献する
    質の高い屋上や壁面の緑地の創出

  • 動物の生息場所や移動経路に対する配慮

  • 使用する化学物質の種類・量の適切な管理

  • 水循環への配慮

  • 物質循環への配慮

  • 指標生物のモニタリング

  • 外来生物に対する対策

  • 管理者等の資格

  • 地域及び専門家との連携

  • 居住者・管理組合、住宅の管理
    受託者の取り組み体制

  • 環境教育プログラムの推進

  • 地域の希少種の保全

今後も「BIO NET INITIATIVE(ビオ ネット イニシアチブ)」に関する取り組みを進めるとともに、特に生物多様性の保全への貢献度が高い物件において、さまざまな認証基準が設けられた「ABINC 認証[集合住宅版]」を取得していきます。これにより、環境への配慮がなされ、生物多様性が保全される、エコロジカルなまちづくりを実現します。

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丸の内地区の生物モニタリング

丸の内生きものハンドブック

丸の内地区は、皇居やお濠、日比谷公園など、都心にあって豊かな生態系を残す貴重なスポットに隣接しているため、一年を通じて樹木や草花に加え、昆虫、鳥など多様な生き物を見ることができます。三菱地所(株)は、NPO法人生態教育センターと協働で、 丸の内地区の生物モニタリング調査を2009年から継続的に実施し、さらに、その結果をまとめた「丸の内生きものハンドブック」を発行しています。同地区の豊かな自然を紹介するほか、個人でも身近でできる生物多様性保全を提案するなど、同地区の生態系の管理に向けたPDCAツールとして活用していくことを目指しています。

この活動が評価され、GTFグレータートウキョウフェスティバル実行委員会が主催する、「GTF Green Challenge AWARDS 2013」の「東京圏の生物多様性コンクール」にて、「国連生物多様性の10年日本委員会賞」を受賞しました。

今後も継続して、生物多様性の保全に向けた取り組みを進めていきます。

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沖縄県・宮古島市の自然を
次世代につなぐ
保全・保護活動

三菱地所グループの下地島エアポートマネジメント(株)は、2019年3月より沖縄県宮古島市の下地島空港の旅客ターミナル施設を運営しています。三菱地所グループでは、宮古島エリアの豊かな自然環境を守るため、2018年7月に新たな活動をスタートさせました。

下地島空港の開港記念日を含む2018年7月5~6日には、宮古島市、(財)日本自然保護協会、NPO法人宮古島海の環境ネットワーク、宮古野鳥の会などと協力し、環境保全活動を実施。三菱地所グループ社員約50名が参加しました。2日間にわたり、ゴミなどの漂着物が問題となっているビーチの清掃・保全活動や、宮古島の自然について学ぶグループ社員向け環境研修が行われました。

また、宮古島に飛来する絶滅危惧種:サシバ(タカ科)の保護にも取り組んでいます。現地での活動を超えた意識啓発と継続支援が重要であると考え、読み終えた本を集めてサシバ保護活動に寄付をする取り組みに賛同しています。三菱地所グループ社員に呼びかけたところ、2018年8月~9月の1か月間で682冊が集まり、売却益23,361円を日本自然保護協会に寄付しました。

今後、これらの取り組みは毎年継続して実施していく予定であり、地域経済の発展の推進、同エリアの豊かな自然環境保護へ貢献していきます。

環境研修の様子

国内外から漂着するゴミの清掃活動

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サンシャイン水族館の
サンゴ保全活動

三菱地所グループが運営するサンシャイン水族館は、日本初の都市型高層水族館です。「天空のオアシス」をコンセプトに、空・光・水・緑を感じられるダイナミックな展示で、“生き物たちの本来の姿”が見られる工夫を凝らしています。1978年の開館以来、水族館が担う4つの役割(①社会教育、②レクリエーション、③調査研究、④自然保護)はもとより、最も重要な保全・保護活動として、来館者の皆さまに生物環境に興味、関心をもち“ココロを動かす、発見”をしていただくことに取り組んできました。その一つとして、2006年に沖縄県恩納村協力のもと、「サンゴプロジェクト」を発足し、「サンゴ返還プロジェクト」「サンゴ礁再生プロジェクト」という2つの取り組みを進めています。

沖縄の豊かな海の象徴であるサンゴ礁は、温暖化の影響によるサンゴの白化現象や、天敵であるオニヒトデの異常発生などにより徐々に減少しています。サンゴの減少は、周辺海域の生態系が崩れ、生き物が棲めない海になるというリスクにもつながっています。沖縄県恩納村では、この状況を改善するため、1969年より漁業協同組合を中心にサンゴの保全活動を展開してきました。この活動に賛同したサンシャイン水族館は、恩納村産サンゴの常設展示を開始すると同時に、「サンゴ返還プロジェクト」として、水族館の水槽で育て殖やしたサンゴを沖縄の海へ還しています。サンゴの一部を水族館で保管するため、自然災害や環境悪化で恩納村海域のサンゴにダメージがあった場合でも、恩納村産サンゴのDNAを維持することができます。また、2014年からは、サンゴの卵と精子が受精する有性生殖の方法を使った「サンゴ礁再生プロジェクト」も展開しており、サンゴ礁の再生を願ってこれからも活動を継続していきます。

「サンゴ返還プロジェクト」で返還したサンゴ

「サンゴ礁再生プロジェクト」で育成したサンゴの産卵

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