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GLOBAL

03

- OPERATIONS IN UNITED KINGDOM -

ヨーロッパは三菱地所の新たなフロンティアへ

ロンドンで、ヨーロッパで、果敢な開発プロジェクトに挑む。

session.1

日本人駐在員が中核となって
ヨーロッパで開発プロジェクトを推進

三菱地所ロンドン社の設立は1986年ですね。すでに30年以上の歴史があるわけです。これまでロンドンの中心部であるセントラル・ロンドンで多くのオフィスビルの開発・運用を手がけてきました。そして、最近ではフランスやドイツ、オランダなどのヨーロッパ大陸の国々でも積極果敢にビジネスを展開しています。

ほぼヨーロッパ全域をエリアとしながらも、ロンドン社のスタッフは現在十数名。その半数以上を日本人駐在社員が占めています。これは三菱地所全体にいえる特徴でもあるのですが、まさに少数精鋭ですね。

ロンドン社の歩みを振り返ってみると、大きなエポックとなったのはやはりパタノスター・スクエアの再開発でしょうね。

IN LONDON

その通りですね。開発計画がスタートしたのは1990年。数々の困難を乗り越え、8年もの歳月をかけて2003年にプロジェクトを完遂しました。

このプロジェクトはロケーション的な意味でも特別だったのだと思います。パタノスター・スクエアといえば、イギリス国民にとって特別な存在であるセントポール寺院の目前にあるエリア。そこでロンドンの人たちからいえば“外資系”である三菱地所が大規模な再開発を手がけたのです。さまざまな意味で注目を集めるプロジェクトだったと思います。

だからこそ、やり遂げた意義も大きかった。このプロジェクトによって、三菱地所はロンドンの不動産マーケットで大きな信頼を獲得し、現在のプレゼンスにつながっているわけです。

こちらの事業パートナーと信頼の絆を築けたということも大きいでしょうね。十数年経った現在でも、事業パートナーの人たちと話をすると、当時関わっていた三菱地所の社員の名前が出てくることがあります。

そして、そのような先輩たちが築いてきた基盤をもとに、再びロンドン社にとって大きなブレイクスルーとなるようなプロジェクトが動き始めています。それが、石井さんがプロジェクトリーダーを務める8ビショップスゲート再開発ですね。

session.2

IN LONDON

ロンドンの不動産マーケットは
日本での想像以上に活況であり魅力的だ

8ビショップスゲートの話をする前に、その背景ともいえるロンドンやヨーロッパのマーケットの話を少ししましょうか。益子さんがロンドン社に来たのは2017年ですよね。日本で一般的に思われている状況と、ロンドンに来て肌で感じる空気感とはだいぶ違うように思うのですが。

私もまさに実感しています。イギリスのブレグジット(欧州連合離脱)が話題になって以来、日本ではイギリスやヨーロッパの経済について、あまり良い印象がないように思います。ところが、実際のロンドンの街はいつでも人が多くて活気にあふれている。経済自体も非常に好調ですね。

それは1970年以来の低水準に改善している失業率にも表れていて、イギリス経済は長期に亘り好況を維持していますね。ロンドンでは、オフィス稼働率といった不動産マーケットの状況を示す数字もこのところ非常に高い水準で推移しています。

それはロンドンばかりでなく、ヨーロッパ大陸の国々でも基本的に同じ状況だと感じています。ブレグジットによって、短期的に多少の影響は出るかも知れませんが、長期的に見た経済や不動産マーケットの状況は今後も変わりがないというのが、こちらの業界の人々の一般的な考え方ですね。

私がロンドンに着任したのは2018年ですが、この街を最初に歩いて驚いたのは、人の多さもさることながら、人種の多様さですね。アメリカもよく人種のるつぼ等と言われますが、イギリスではアメリカと比べてもさらに多様な人たちが生活しているように思えます。こうした世界中の人たちを受け入れる度量の広さが、経済の発展を支える底力になっているのだと実感しますね。

いま不動産マーケットの話が出ましたが、石井さんは不動産におけるヨーロッパと日本の一番の違いはどこにあると思いますか?

よく言われることですが、歴史を重んじること、古きよきものを大切にすることでしょうか。伝統のある建物を大切にしていますし、新しいビルを建てる場合でも「周辺の街並みに調和するか」が重要な判断基準のひとつになります。このあたりの発想は日本とはやや違う感じですね。
それから最近のトレンドでいうと、環境意識の高まりもひとつの特徴だと思います。ロンドンの中心部ではクルマの乗り入れが一部規制され、多くの人たちが地下鉄やバス、自転車を利用しています。朝の通勤時など道路に自転車があふれていて、ひと昔前のアジアみたいな光景ですね。(笑)

今回の8ビショップスゲートでも地下に大規模な駐輪場を設けていますね。

それでいて駐車場はゼロです。東京ではちょっと考えられないですよね。(笑)

最近の動きでいうと、アメニティもひとつのキーワードでしょうね。ロンドンに集まる企業は優秀な人材を確保するためにオフィスのアメニティにすごく気をつかうようになっています。それがオフィス選びの大きな基準になっていて、このトレンドはロンドンだけではなく世界的な動きといえるでしょうね。

そのとおりですね。アメニティについていうと、丸の内もそうとう進んでいると思いますね。8ビショップスゲートの開発では新しくなった三菱地所の本社の取り組みもだいぶ参考にしました。

IN LONDON

session.3

IN LONDON

ランドマークとなる超高層オフィスビル
8ビショップスゲート再開発

さて、その8ビショップスゲート再開発ですが、この計画はそもそも2011年に始まったものなのですね。

ええ。その年に隣接する2棟のビルを取得して、その後、開発許可の申請や既存ビルの解体工事などを経て、2019年2月にいよいよ着工となりました。

竣工の予定は2022年。ロンドンのビジネス街、シティの中心部の角地という素晴らしい立地ですね。

そこに新しくランドマークになるような51階建ての超高層オフィスビルを建てる予定で、非常に注目を集める再開発プロジェクトです。

注目されるのはタイミング的なものも大きいでしょうね。

三菱地所がこの開発プロジェクトを発表したのは2017年。先ほど話題になったイギリスのブレグジットの是非を問う国民投票が行われたのがその前年の2016年です。イギリス経済への不安が高まって浮き足立つ外資系企業も現れるなか、三菱地所は踏みとどまってプロジェクトを遂行することを決断した。もちろん、その決断の裏にはイギリス経済の先行きに対する冷静な分析があったのですが、ロンドンでの反響はとても大きかったと聞いています。

この決断によってヨーロッパのマーケットにおける三菱地所の信頼力がさらに高まったように思いますね。
しかし、大規模な再開発は東京ですら大変です。それを法規制や商習慣の異なるロンドンで進めるのですから、着工に漕ぎ着けるまでにも多くの困難があったはずです。

IN LONDON

先輩たちの奮闘には感謝の気持ちでいっぱいです。そのバトンを引き継いだ私たちも歯を食いしばりながらプロジェクトを進めています。

ヨーロッパでは伝統的に業種が非常に細分化されているでしょう。それだけにプロジェクトのマネジメントもいっそう難しいのでは?

そうですね、日本ならゼネコンにある程度一括して発注できるのですが、ロンドンでは各分野の業者とそれぞれ交渉して発注しなければならない。今回のプロジェクトでは100名を超える事業パートナーとチームを組成して進めています。

それは大変だ。(笑) ユニークなところでは、ロンドンには採光権という分野のスペシャリストがいますよね。日本ではなかなか想像できないかもしれませんが、晴れの日が少ないロンドンでは、太陽の光を巡る権利のやりとりがれっきとしたビジネス分野になっていると知って驚きました。

その採光権専門の弁護士とも契約しています。先週はトイレ業者の選定について、チームのみんなで議論していました。(笑) 何より有り難いことに今回のプロジェクトでは、このような事業パートナーの多くがエース級の人材を充ててくれているのです。

それもまた三菱地所がロンドンで培ってきた信頼の証なのでしょうね。

そのとおりだと思います。8ビショップスゲートが着工した2019年2月、これまでロンドンに駐在してこの開発に関わってきた歴代の社員全員に報告を兼ねたメールをロンドン社から発信したのです。数々の熱いエールが先輩たちから返ってきましたね。

session.4

ヨーロッパは三菱地所にとってフロンティア
これからも開発プロジェクトに果敢に挑んでいく

最近、ロンドン社ではセントラル・ロンドンばかりでなく、ヨーロッパ大陸の都市でも積極的な不動産ビジネスを進めていますよね。

フランスとドイツでオフィスビルを保有・運営し、オランダでも物流施設を取得しています。これらの事業は三菱地所グループのヨーロッパキャピタル社と連携して進めています。これまでは不動産ファンドを絡めた投資系の案件が主だったのですが、最近は開発案件にも力を入れ始めています。

それらのプロジェクトに携わる益子さんは出張も多いですよね。私はほとんどロンドンにいるので、半分うらやましいなという思いで見ています。(笑)

案件が重なる時には週の大半をヨーロッパの各都市で過ごすこともありますが、その時は決まって忙しい時期ですので、微妙な時差があったり、決して楽なものではありません(笑)。

ロンドンでも住宅の開発を進めていますね。

賃貸住宅の開発ですね。イギリスでは住まいについては持ち家意識が高く、賃貸住宅もあるのですが、そのほとんどは個人オーナーが所有しているものです。一方、アメリカでは不動産ファンド等、機関投資家による賃貸住宅の開発・運用が拡大していて不動産事業の主要セクターになっています。ロンドンで進めている開発プロジェクトは、この手法をイギリスに導入し、新しい賃貸住宅の需要を掘り起こそうというものです。

ヨーロッパ大陸ではバルセロナでのプロジェクトですか。これはまだ計画中なのであまり詳しく話せないそうにないのですが……。

残念なことにそうなのですよね。(笑)スペインのバルセロナでオフィスビルの開発を計画中です。開発が始まればバルセロナでも三菱地所に注目が注がれる、そのようなプロジェクトになるはずですね。

なかなか理解されにくいかもしれませんが、こうしてヨーロッパで新規の開発プロジェクトを手がけるということは、三菱地所のビジネスにおいても非常にチャレンジングなことですね。

ヨーロッパの不動産ビジネスは国や地域ごとに商慣習も法規制も複雑に違いますし、トラックレコードといって開発や運用の実績が重要視される世界です。そのような領域で、ヨーロッパでは外資系となる三菱地所が切り込んでいくことは険しい道のりと考える方もいます。日系の不動産デベロッパーで成功を収めている例は少ないのではないでしょうか。

だからこそチャレンジしがいもあるし、やりがいや達成感も非常に大きいですね。ロンドンでも、8ビショップスゲートに続く大型開発案件を仕込み中です。

ヨーロッパ大陸でも今後はさらに開発案件に力を入れていきたいと思います。ヨーロッパの不動産マーケットは将来性があるし、成熟しているようでも丁寧に探していけば、新しい開発プロジェクトのチャンスは数多くあります。三菱地所にとっては、ヨーロッパもフロンティアなのだと思います。

同感ですね。そんな困難で可能性に満ちたマーケットに日本人駐在員が前面に立ってチャレンジしていける。しかも、バックボーンには先輩たちがロンドンで脈々培ってきた大きな信頼がある。それが三菱地所ロンドン社で仕事に取り組む魅力なのだと思います。

IN LONDON
IN LONDON

益子が好きな街

「広島」

30代前半、中国支店に赴任して5年ほど過ごした街。コンパクトな地域に街として必要な機能が揃っていて、市内を流れる川や瀬戸内の島々など自然も豊富。ワークライフバランスを実現するには理想の街だと感じた。市民一丸となって復興をとげた街だけあって、広島カープやお好み焼きなど地元愛に満ちている雰囲気も気に入っている。

私の好きな街

益子のOFF TIME

ロンドンでは家族と一緒に生活しており、子どもは現地の小学校に通っている。そのため逆に日本語がおろそかにならないかが心配事。子どもと一緒に漢字の書き取りをしたり、一緒に国語の勉強と格闘している。日本にいる時にはそれほどゴルフに行っていなかったものの、ぜひ本場イギリスのコースにチャレンジしてみたいと思っているが、まだその夢は叶っていないそうだ。

石井が好きな街

「丸の内」

ロンドンも素晴らしい都市だが、久しぶりに海外で暮らしてみて改めて丸の内の素晴らしさを再認識したという。平日に仕事をしていても、休日に家族と一緒に歩いていても、ほんとうに心地よく過ごせる街。先日、ロンドンの事業パートナーを丸の内に案内したところ、とても驚いていたそうだ。世界の数ある都市の中でも「奇跡の街」だと思っている。

私の好きな街

石井のOFF TIME

休日は家族と過ごす時間を大切にしている。子どもと遊ぶことが楽しみで、自分自身に新しい気づきを与えてくれる貴重な時間なのだという。ところがロンドンでは単身で生活中。そのため現在は、夏休みなど家族をロンドンに招いて、ともに過ごす時間が最高のリラックスタイム。地下鉄に一緒に乗ったりして積極的に異文化を体験させている。

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