ニュースリリース
三菱地所株式会社 平成11年5月14日

報道各位


旧丸ビル基礎に70年前に埋め込まれた
5,443本の松杭調査を実施



 三菱地所株式会社では、去る4月26日に丸ノ内ビルヂングの建て替え工事に着手致しましたが、それに伴う旧丸ノ内ビルヂングの地下解体調査の一環として、大正9年11月からの丸ビル建築工事の際に、ビルの地下に基礎として埋められている松杭の引き抜き調査を実施致します。
つきましては、下記の通り現場見学会を実施致します。

 松杭は、北米産長さ15m前後、直径約30cmで、ビルの基礎として5,443本が埋め込まれました。地下1階下から打ち込まれていることで、杭は安定地盤の東京れき層に達しており、ビル基礎を安定させる役割を果たしました。

 今般、埋め込まれている松杭の一部を引き抜き、その腐食状況、強度等を調査致します。松杭は当時生木のまま埋め込まれていますが、一般的に松杭は地下水位面以下にあれば腐食の進展は殆どなく、長時間経過しても健全と言われております。丸ビルの場合は、現状では松杭の位置まで地下水位が上がってきていることを確認しておりますが、過去70年間の間には地下水位の変動も想定されます。

 当社では、97年12月末に旧丸ノ内ビルヂングの地上部分の解体を完了致しましたが、その際に1階玄関ホールの3連アーチ上部にあったステンドグラスなど丸ビルの歴史的観点からの採取保管を行いました。また、竣工後70年以上を経過したオフィスビルの貴重なデータとして、建物強度ほか、鉄筋、コンクリート、レンガなど各種素材を含む構造体全般に亘る調査を実施し、その結果を98年6月に報告書としてまとめております。
 今回は、その旧丸ビルの構造調査の一環として、松杭の腐食状況等を確認・調査し、結果をまとめる予定です。





1.日時
平成11年5月19日(水)13:00~(小雨決行)
2.場所
丸ノ内ビルヂング敷地内にて
(千代田区丸の内2-4-1)
行幸通り側に入り口がございます。


以上




(別添資料)●旧丸ノ内ビルヂング概要


所在地
千代田区丸の内二丁目4番1号
敷地面積
10,029平方メートル
延床面積
62,088,60平方メートル
構造・規模
鉄骨鉄筋コンクリート造、地下1階地上8階(一部9階)
竣工
大正12年2月20日

●主な調査項目及び調査方法
引き抜く前の状態で、杭がどれくらいの重量に耐えられるかの支持力の確認を行う
引き抜く杭の杭間隔の測定
杭径、杭長、腐食度の確認
杭を引き抜くことにより、引き抜き耐力及び圧縮強度推定を行う
引き抜いた杭の、密度、年輪幅、含水率、圧縮強度を調査
引き抜いた杭を長さ30cm程度に切り、そのままの状態で空気中に放置した物と木口を防腐処理した上で水槽に水没させた物について劣化進行の違いの観察を行う
6ヶ月、12ヶ月後にそれぞれについて、引き抜き直後に行う試験と同様の方法で圧縮強度試験を行う