ロジクロス福岡久山 ~物流施設開発~

三菱地所らしさを物流施設にも。成長分野での“最適解”を追い求める。

2016/3/7更新

写真:ロジクロス福岡久山

写真:ロジクロス福岡久山

ネット通販の普及などを背景に、変革を迎えた日本の物流市場。企業の統合や物流戦略の見直しといった動きの中で、効率的な物流を実現できる汎用性の高い最新型物流施設のニーズが高まっている。また、流通する「モノ」の増加に応じて「人材」確保という課題も新たに浮上している。そこで、物流会社は従業員がより働きやすい環境という観点から、施設の利便性・快適性にも着目するようになった。
三菱地所グループでは、オフィスや商業施設等の開発を通じて蓄積してきた“快適な環境づくり”のノウハウがある。加えて、三菱地所グループでは東京流通センター物流ビルのように物流業界のパイオニア的施設の設計実績もあることから、グループとしてのバリューチェーンも活かすことができる。このような背景の中、2011年、物流施設の開発・運営へ着手し、2013年には物流施設事業部を正式に立ち上げ本格的な事業展開に乗り出す。そして2014年、三菱地所の物流施設ブランド「ロジクロス」の幕開けを飾るロジクロス福岡久山が竣工。その完成までの道のりを辿る。

初の単独開発、ロジクロス福岡久山

「ロジクロス」の由来は、物流を表す「Logi-」と、人・モノ・ビジネスが活発に行き交うイメージの「Cross」を融合させた“大きな可能性を生み出せる場所を提供していきたい”という三菱地所の想い。単に施設を提供するだけでなく、そこに集う人とモノ、そして物流ビジネス全体のさらなる活性化を目指して名付けられた。その第一号である「ロジクロス福岡久山」には、三菱地所初の単独開発物件という側面もある。2011年から物流施設事業に携る清水亮輔は、その経緯を最もよく知る人間のひとりだ。

写真:清水亮輔氏

「三菱地所グループでは、東京流通センター物流ビルでの管理運営、及び同施設での物流施設の設計実績はありますが、開発事業としては新しく着手する分野。業界のノウハウを蓄積するため、まずは業界の先駆者である企業様との共同開発という形でスタートしました。そして3ヶ所の物流施設に携るなかで業界独自の知識やノウハウを蓄え、いよいよ単独開発という運びになったのです」。
物流業界の加速度的な変化に対応すべく、急ピッチで事業体制を整えた物流施設事業部。初の単独開発物件の地として白羽の矢を立てたのが、福岡の内陸部に位置する糟屋郡久山町だった。「物流は消費活動の裏側に必ず存在することから、東京、名古屋、大阪、福岡といった一大消費地であれば間違いはないだろうと。福岡県の糟屋郡久山町は高速道路のインターチェンジから近く、港や空港へのアクセスも良好、さらには一般道路へもスムーズにつながる絶好のロケーションでした」。

写真:広域地図

広域地図

コストも意識しつつ最大限の三菱地所らしさを

これからの物流施設は“従来の業界ノウハウ”を継承するだけでは不十分である。物流業者のニーズの多様化に合わせて、人が快適に働ける施設でなければならない。人に対するホスピタリティは、三菱地所が長らく追求してきたテーマ。しかし、清水はそこであるジレンマに直面する。

写真:清水亮輔氏

オフィスや商業施設であれば、テナント様が企業ブランドやイメージの為にコスト(高い賃料や見栄えを意識した仕様への投資)をかけるという発想があるので、開発する上でホスピタリティにはとことんこだわります。しかし、物流施設ではテナント様の業務効率、及びコストの抑制も重要視されます。物流施設はテナント様が限られた物流コスト(賃料含む)の中で、いかに早く確実に業務を遂行できるかという効率性が大切だからです。快適性も然ることながら、過剰な部分は削ぎ落とさなければテナント様に評価いただける施設にはならない。安全・安心面への配慮も含め、日々物流施設における最適解を探している途中です」。
予算面に制約があるなか、それでも“三菱地所らしさ”を具現化するため、トイレの快適性や事務所スペースの機能性はいずれもオフィスビル並みに。ドライバー専用の休憩室やトイレも用意した。加えて、停電時も稼働を継続できるよう非常用発電機を設置するなど、これまでの“物を保管するだけの倉庫”の枠を超えたホスピタリティを盛り込んだ。
清水は「三菱地所として蓄積してきた、人、建物、それらを取り巻く街・エリアといった環境に対するノウハウや考え方は、物流施設にも必ず活かせるはず。そう信じて、三菱地所としてお客様に提供できるものは何かを考え続けていました」と当時を振り返る。そして、事業部全体がたくましく成長をし続けるなか、ロジクロス福岡久山は「極めて優れた『環境・社会への配慮』がなされたビル」の認証を得る※ほどの施設となった。

※ DBJ Green Building認証制度:環境・社会への配慮が優れた不動産を支援するために、日本政策投資銀行が創設した認証制度。「環境性能」「リスク管理」「周辺環境との関わり」「テナント等との連携」等を評価視点とする。

写真:コストも意識しつつ最大限の三菱地所らしさを

ロジクロスブランドのさらなる成長をめざして

写真:1階 車路

1階 車路

写真:倉庫内 トラックバース

倉庫内 トラックバース

清水が先に述べた「物流施設の最適解を探す」道のりはこれからも続く。

「汎用性のある天井高や床荷重にすることで幅広いニーズへ対応できるようにはしていますが、僕らが提供するのはあくまでもフレームとしての物流施設の空間、場であり、そこにテナント様が自費を投じて保管用のラック(棚)や空調、マテハン(ベルトコンベアー等の物流機器)等を設置されます。そのような設備投資をした上で、5~10年という契約期間の中でコストに厳しい物流企業の皆様が事業を成立させるには、賃料は少しでも安いほうがいいわけです。そのなかで、いかにして三菱地所らしさを創出していくか。それがこれからの最大の課題です」。

写真:清水亮輔氏

課題は可能性の裏返しでもある。清水はそれを今後への糧とし、ロジクロスブランドのさらなる成長を誓う。「物流市場の急速な成長を受けて、物流業界は軒並み人材の確保に苦慮されています。今後、ロジクロスが“働きやすい物流施設”として世の中に認知されていけば、物流会社様の人材確保にプラスとなり、結果、ロジクロスに入居したいと思っていただける物流会社様も増えていくことになります。また、施設自体の魅力を高めることで、投資家の方々にとっても評価される投資対象にする。このように様々なステークホルダーの方々にご納得いただける施設とすることも重要なミッションのひとつです。これからも三菱地所が培ってきた信頼という資産を活用しながら、あらゆるステークホルダーからご評価いただけるブランドに育てていきたいと思います」。

写真:ロジクロス福岡久山

ロジクロス福岡久山

所在地:福岡県糟屋郡久山町久原2781
構造/階数:柱SRC造・梁S造/4階建
敷地面積:18,136m²(約5,486坪)
延床面積:40,002m²(約12,100坪)
竣工:2014年10月

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