安全・安心のまちづくり

自社建造物における方針

三菱地所グループでは、大丸有エリア(大手町、丸の内、有楽町地区)において、経済、社会、環境、文化の分野でバランスのとれた魅力あるまちづくりを進める目的で「まちづくりガイドライン」を策定しています。建造物におけるバリアフリー対策としては、建物出入り口の段差解消など、「人にやさしいまちづくり」を進めています。当エリアにおけるバリアフリー法認定建物件数は13件(2017年3月現在)です。
また、障がいのある方にも安全・快適に利用いただけるビルづくりを進めるために、定期的に調査を行い、障がいをもつ方の声を直接反映させています。

バリアフリー法認定建物件数

13件

災害時の速やかな建物診断・復旧対応

地震などの大規模な災害が起こった際には、建物診断や復旧工事など、迅速な対応が求められます。三菱地所(株)では、グループ内の(株)三菱地所設計とともに、各施工会社と協力体制を構築し、テナント企業や来街者の安全・安心を図る体制をさらに強化しました。
三菱地所グループは丸の内エリアをはじめ、多数の大型ビルを保有し、運営管理しています。日常的に建物保守などの営繕工事が発生するため、数多くの各施工会社がサポート体制を構築しています。ビル内に専門技術スタッフが常駐する三菱地所グループならではの強みを活かしながら、日ごろ築いた協力関係に基づき、災害時の迅速な建物診断・復旧体制を整えています。
具体的には、各社のBCP活動に支障がない範囲で、建物応急危険度判定(建物外装、火災などの恐れのある場所および重要設備の点検)への協力、建物の安全確保のための応急修繕への協力、建物設備損傷度点検への協力、災害復旧計画の立案への協力、応急対応用資材の提供について、各施工会社合計22社と協働して、災害時に対応します。

BCPへの取り組みと見直し

三菱地所グループでは、災害や事故が発生した場合に重要な業務を中断させないために、また、万が一中断した場合にも迅速な再開を可能とするために、「事業継続計画」(BCP:Business Continuity Plan)の立案に取り組み、2006年10月に「三菱地所グループ事業継続計画ガイドライン」を策定しました。2012年12月には、東日本大震災を受けて「三菱地所事業継続計画文書」および「三菱地所グループ事業継続計画文書作成の手引き」を策定。継続的に更新し、「災害対策要綱」との連動性を高め、お客さまおよび三菱地所グループ社員の安全性を確保するとともに、事業の継続についてPDCAサイクルの考え方のもと日ごろから備えています。社会的責任を果たすため、今後もさらなる改善を進めていきます。

「緊急事態対応マニュアル」の策定

三菱地所グループでは、さまざまな危機発生の場合、その危機に迅速かつ的確に対応することが三菱地所グループの健全な事業継続には不可欠であり、企業の社会的責任であるとの認識のもと、2009年4月に緊急事態全般に対応する「緊急事態対応マニュアル」を策定しました。このマニュアルは、危機管理における基本方針のほか、人命を最優先するなどの行動指針を明示しています。
また、緊急事態発生時の初動対応体制、連絡体制から緊急事態対策本部の体制、任務などを定めています。同マニュアルに基づく緊急連絡網を各事業グループにて整備し、携帯サイズの「緊急事態連絡カード」を作成、配付して、周知徹底を図っています。

画像:緊急事態連絡カード

緊急事態連絡カード

普通救命講習を社員に実施

三菱地所(株)では防災対策の一環として、2008年9月より災害対策要員を対象として普通救命講習(AED付)を継続的に実施しており、2009年2月に東京消防庁より「救命講習受講優良証交付事業所」の認定を受けています。
また、受講終了後3年を経過した社員や新入社員等の未受講者に対しては、都度、講習を受講させることにより、災害対策要員の救命技能の維持・向上に努めています。

写真:普通救命講習風景

普通救命講習風景

ビルの耐震対策

三菱地所(株)では、1995年1月に発生した阪神淡路大震災の被害状況を踏まえて、所有ビルについて順次、耐震診断を実施しました。その結果、一部のビルについては「新耐震設計法」の基準に照らして耐震補強を実施することが望ましいと認められ、加えて1995年12月には「耐震改修法」が施行されたことにより、さらに安全性を追求するべく、同法に準拠した耐震補強工事を実施し2002年度に対応を完了しました。現状では、新耐震基準制定前に建設したビルについても、阪神淡路大震災で被害の少なかったレベルの耐震性能を確保しています。東日本大震災においても、一部で設備への影響があったものの被害は軽微であり、構造上の影響はありませんでした。

災害に強いマンションをめざして(三菱地所コミュニティ(株)の取り組み)

地震によりマンションのエレベーターが停止した場合には、近所に給水所が設けられたとしても給水所までの往復には階段を使用しなければならず、水を運ぶだけでも大変な作業になってしまいます。高層化したマンションでは、電気・ガス・水道と同様に、エレベーターもライフラインの一部なのです。
しかし、地震発生時のエレベーター保守会社の対応は、公共性の高い建物(病院・庁舎)の復旧が優先されるため、マンションの復旧順位は低くなっているのが現状です。また、地震発生時にエレベーター保守会社の作業員は、総動員で交代作業の体制を取りますが、それでも復旧が間に合わない状況となります。
そこで、三菱地所コミュニティ(株)では、既存のエレベーターを「災害に強いエレベーターに変えることができないか」を検討しました。その結果、機器の変更により「地震時自動診断&仮復旧機能」が利用可能なエレベーターがあることが分かりました。この機能を利用すると、地震後の復旧時間が大幅に短縮されます。(現状では地震が発生した場合、エレベーター保守会社の作業員が点検を行うまで復旧しませんが、利用後は最短30分程度で自動復旧するようになります。)そして調査を進めた結果、当社が管理するエレベーター約4,000台のうち、およそ400台でその機能が利用可能であることが判明し、随時、お客さまへ提案していくことにしました。
マンションにお住いの多くのお客さまは、地震後に「高層難民」となってしまうことを大変懸念されていましたので、当社のタイムリーな提案はお客さまにとても喜んでいただけました。

画像:三菱地所コミュニティ(株)の今井社員

三菱地所コミュニティ(株)の社員

震災対応の強化

三菱地所(株)では、地震発生時、建物内数カ所に設置した地震計のデータを基に、建物の被害状況を把握し、継続使用可能かどうかを速やかに判定する被災度 判定システムを、丸の内ビル・新丸の内ビル・丸の内パークビルを起点に大手町・丸の内・有楽町・横浜・青山エリアの超高層ビルに順次導入しています。また、三菱地所と三菱地所プロパティマネジメント(株)で設置ビルの情報監視が可能となるセンター機能も追加導入しています。また、東日本大震災の経験から、 一般通話の輻輳に備え各拠点の通信設備(デジタルMCA無線)強化や帰宅困難者受け入れスペースの拡充等の対応を進めています。

画像:被災度判定システム

被災度判定システム

ビルの安全管理への取り組み

三菱地所(株)では、ビル運営事業部内に「ビル安全管理室」を設置して、三菱地所プロパティマネジメント(株)などのグループ会社と連携し、三菱地所グループが管理運営する全国のビルでの日常点検や安全点検などを継続的に実施しています。また、安全点検・改修など、各現場での活動や情報を一元管理し、事故情報などの三菱地所グループ内の共有や必要に応じた対応の指示・支援を行っています。
ビルに関する事故情報は他社の情報も含めて収集し、原因究明の上、対策の必要があるかどうかも速やかに検討。東日本大震災の経験を踏まえて、対応できていること、強化すべきこと、見直すことを整理し、順次安全対策の向上に努めています。また、事故の未然防止のため、ビルの設計段階から「建築基準法」などの諸法令以上の厳しい基準を独自に設定した「ビル安全設計ガイドライン」を作成し、都度見直しを実施しています。

各ビルにAEDを配備強化

三菱地所(株)では、2004年より各ビルの防災センターにAED(自動体外式除細動器)を設置して緊急時に備えていましたが、AEDによる救護活動が普及してきたことから、テナントの皆さまや来街者に容易にご利用いただけるよう、2009年3月より、保有ビルを中心にエントランスロビーなどにもAEDを追加配備しています。今後も新築ビルの竣工に伴い、順次増設していきます。

写真:1階ロビーに設置したAED

1階ロビーに設置したAED

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