自然調和型社会形成に向けて

皇居外苑濠水の浄化施設を備えた「大手門タワー・JXビル」竣工

2015年11月に竣工した22階建て高層ビル「大手門タワー・JXビル」の最大の特徴は、民間では初の取り組みとなる、皇居外苑濠の水質改善に寄与する高速浄化施設と大型貯留槽を導入していることです。
近年、皇居外苑濠では、水不足などを原因とした慢性的な水質悪化が進行していました。同ビルの地下に設置された浄化施設では、皇居外苑濠から取水し、家庭浴槽1杯分(0.18m³)の水を約5秒という高速で浄化。年間約500,000m³の水を浄化できます。また、濠の水位低下によって水がよどむのを避けるため、濠に水を放流するための巨大な貯留槽(約3,000m³、25mプール約6杯分)も備えました。この取り組みを通じて、特に大手門周辺の水質改善を図り、皇居外苑の良好な都市環境の再構築に寄与できると考えています。竣工以降施設は稼働しており、環境良化への影響が表れ始めています。
そのほかにも、一部フロアに照度と色温度を自動調整するLED照明システム・画像センサー、静穏で温度ムラの少ない快適なオフィス環境と省エネを実現する輻射空調システムや個別冷暖房付デスクを導入するなど、環境に配慮した外装や設備を多数採用したことで、事務所エリアの床面積あたりCO2排出量を約36%削減見込みで、建築環境総合性能評価システム「CASBEE」Sクラスに相当(実施設計段階)します。
さらに、皇居外苑の緑とのつながりを意識し、隣接する2017年1月に竣工した大手町パークビルと一体で外構の約45%にあたる面積を緑地化するなど、就業者などに心安らぐ空間を提供。省エネ性と快適性を共存させた先進的なオフィス空間を実現しています。

写真:大手門タワー・JXビル

写真:皇居外苑濠

写真:皇居外苑濠

写真:皇居外苑濠

浄化・貯留施設イメージ(断面)

画像:浄化・貯留施設イメージ(断面)

屋上・壁面緑化面積

約32,700m²

ザ・パークハウスの生物多様性保全への取り組み
「BIO NET INITIATIVE」導入物件が100物件達成

三菱地所レジデンス(株)は、2015年2月に始動した生物多様性保全の取り組み「BIO NET INITIATIVE(ビオ ネット イニシアチブ)」について、国内各エリアのマンション計100物件での導入を達成しました。この取り組みは、物件規模・敷地面積の大小に関わらずすべての「ザ・パークハウス」において、生物多様性保全に配慮した植栽計画を行う取り組みです。本取り組みにより、点であるマンション単体から、周辺の緑地や街の緑をつなぎ、植物や生物の中継地としての役割を果たす緑化空間を創出し、当該エリアにおいて面としてのエコロジカルネットワークが形成されることをめざしています。
また、2015年度に引き続き、一般社団法人いきもの共生事業推進協議会(ABINC)による2016年度「いきもの共生事業所認証(ABINC認証)[集合住宅版]」を「ザ・パークハウス 国分寺四季の森」をはじめ5物件において取得しました。三菱地所レジデンス(株)は累計で13物件、さらに3年連続での認証取得となります。
三菱地所レジデンス(株)は、「ザ・パークハウス」の安定的な供給を通じて、今後も継続してこの取り組みを行い、「ザ・パークハウス」を供給する各エリアにて生物多様性保全を推進していきます。

写真:BIO NET INITIATIVE

居住者向け 生物多様性保全の浸透プログラム

三菱地所(株)、三菱地所コミュニティ(株)、(株)メックecoライフ、三菱地所レジデンス(株)の4社では、「生物多様性に配慮し、自然と調和したまちづくり」の実現のために、新築分譲マンション「ザ・パークハウス」において地域の在来種を取り入れるなど、生物多様性保全に配慮した植栽計画を行い、地域に飛来するさまざまな生き物の中継地となる緑化空間を創り出すことをめざしています※。
空間づくりだけではなく、そこに住まわれる方々に自然環境への興味や関心を高めていただけるような機会の提供に努めています。三菱地所の社宅「世田谷ハウス」でグループ社員とその家族を対象に自然観察会をテスト実施した上で、2016年10月には「ザ・パークハウス 千歳烏山グローリオ」にお住まいの方々を対象に、マンション周辺の自然観察会を実施しました。
また、既存物件にお住まいの方々で構成される「三菱地所のレジデンスクラブ」会員様向けにも、2016年度に水元公園(葛飾区)、桜丘すみれば自然庭園(世田谷区)で自然観察会を実施しており、今後は支店エリアへの展開を予定しています。

※ ザ・パークハウス生物多様性への取り組み

写真:「ザ・パークハウス 千歳烏山グローリオ」での自然観察会実施風景

「ザ・パークハウス 千歳烏山グローリオ」での自然観察会実施風景

国産材利用拡大の取り組み~「国産材高価値化プロジェクト」~

三菱地所ホーム(株)では、木造住宅全体での国産材利用推進の裾野を広げるため、木造2×4住宅に小径木や間伐材を積極的に採用し、構造材の国産材比率が50%超と2×4住宅業界トップクラスとなっています。
さらに、三菱地所グループが山梨県北杜市において行っている都市農山村交流活動「空と土プロジェクト」の事業と連携し、「国産材高価値化プロジェクト」として、山梨県産木材の有効活用、利用拡大を進めています。
また、(株)三菱地所住宅加工センターでは、戸建住宅向け建築構造部材への国産材利用促進を進めており、2010年8月には、加工流通過程で他の製品と区別・識別するための国際的基準(FSC-CoC認証)を取得しました。

FSC-N002014
FSC®(Forest Stewardship Council®、森林管理協議会)のロゴマークは、その製品に使われている木材あるいは木質繊維などが環境・社会・経済の観点から適切に管理された森林より生産されていることを意味します。その森林はFSCにより規定された原則と基準に基づいて、独立した第三者機関により審査を受け評価されています。

https://jp.fsc.org/jp-jp

写真:国産材の活用例

国産材の活用例

森林経済活動を持続させるネットワーク化

画像:森林経済活動を持続させるネットワーク化

国産材採用率

50%超

分譲マンション初のFSC部分プロジェクト認証の申請受理

三菱地所レジデンス(株)は2015年12月、二重床下地合板にFSC認証木材(FSC MIX CREDIT合板)を採用する予定の新築分譲マンション「ザ・パークハウス」2物件(ザ・パークハウス グラン麻布仙台坂、ザ・パークハウス 大宮)において、分譲マンションでは初となるFSC部分プロジェクト認証の申請が受理されました。これは地球規模で取り組むべき森林の消失・違法伐採問題への対応の一つであり、国内外での木材取り引きの規制強化の流れを踏まえ、分譲マンション事業において使用する木材のトレーサビリティ(追跡可能性)向上をめざすものです。このような取り組みによって、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

画像:責任ある森林管理もマーク

責任ある森林管理のマーク

画像:採用箇所:住戸内二重床部分(玄関・ユニットバス部分等除く)

採用箇所:住戸内二重床部分(玄関・ユニットバス部分等除く)

森林と都会をつなぐ木質空間。箱の間

三菱地所(株)と三菱地所レジデンス(株)は、2016年3月、国産木材を活用した「箱の間」を発表。“部屋の中の小屋”を意識して生まれた商品で、仕切ったり、囲んだりと、間取りに変化を持たせて住まいに新しい居場所をつくることができます。畳1畳程度のサイズのため、移動することが容易で、ライフスタイルの変化、家族構成の変化など、ライフステージに合わせて、柔軟な空間づくりが可能になります。
三菱地所グループでは、CSR活動を通じて、山梨県を中心に都市と農山村の連携に取り組んできましたが、「箱の間」の原材料となる木材も、山梨県産の杉を採用。森林をテーマに新たなつながりを生み出し、国産材使用の社会要請と、住まいに心地よい木質空間を提供することの両立を実現しました。

画像:「箱の間」ロゴ

画像:「箱の間」使用イメージ

「箱の間」使用イメージ

丸の内地区の生物モニタリング

丸の内地区は、皇居やお濠、日比谷公園などの良好な自然に隣接しているため、一年を通じて多様な生き物を見ることができます。三菱地所(株)は、2009年より丸の内地区の生物モニタリング調査を継続しており、その結果を「丸の内生きものハンドブック」にまとめて2013年6月に発行しました。同地区の豊かな自然を紹介するほか、個人でも身近にできる生物多様性保全を提案するなど、同地区の生態系の管理に向けたPDCAツールとして活用していくことをめざしています。
この活動が評価され、GTFグレータートウキョウフェスティバル実行委員会が主催する、「GTF Green Challenge AWARDS 2013」の「東京圏の生物多様性コンクール」にて、「国連生物多様性の10年日本委員会賞」を受賞しました。
今後も継続して、生物多様性の保全に向けての取り組みを進めていきます。

画像:生き物ハンドブック表紙

生き物ハンドブック表紙

画像:生き物ハンドブック

生き物ハンドブック

生物多様性に関する考え方と実施体制

三菱地所グループでは、事業活動を通じて自然と調和した魅力あふれる自然調和型社会を形成することを「2050年 三菱地所グループが理想とする事業像」として掲げています。グループ各社が事業活動の中で生物多様性への配慮を行っているほか、NPOなどと協働した取り組みを推進しています。また、ABINC認証の取得物件数をCSR重要テーマのKPIとして設定し、一定規模のまとまった緑地の確保が可能な物件における認証取得を推奨しています。
なお、当社グループ全体にかかわる生物多様性に関する取り組みは、環境・CSR推進部が事務局となって対応にあたっています。

操業エリアにおける生物多様性保全の状況

三菱地所グループでは、事業活動に伴う温室効果ガスや水の利用、廃棄物の排出などのさまざまな環境負荷の低減に取り組んでいるのと同様に、生物多様性にも配慮した事業活動を行っています。特に、自然環境に隣接した地域の開発にあたっては、必要に応じて計画段階から周辺の環境に十分配慮しながら専門家による環境アセスメント等を行い、開発後も法令や行政の指導に基づき適切な措置を講じております。

操業エリアにおける生物多様性保全の状況

場所 配慮すべき種 行動例
御殿場(静岡県御殿場市) カジカ(絶滅危惧Ⅱ種)及びアマゴ(要注目種)の生息 適切な取水と排水を実施
東富士CC(静岡県駿東郡小山町) カジカ(絶滅危惧Ⅱ種)及びアマゴ(要注目種)の生息 適切な取水と排水を実施
富士国際ゴルフクラブ(静岡県駿東郡小山町) カジカ(絶滅危惧Ⅱ種)及びアマゴ(要注目種)の生息 適切な取水と排水を実施
泉パークタウン(宮城県仙台市泉区) 池沼におけるクロサンショウウオ(絶滅危惧Ⅱ種)の生息 適切な取水と排水を実施

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